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神山町2日目

2016年04月04日

 今日も1日神山町。
 午前中は神山町内をぐるぐる回りました。山々に囲まれ、雨上がりの澄んだ空気と、青々とした山々にはぐくまれた神山は、まさに絶景。五感で神山町の良さを感じました。
 お昼は、神山町内にあるカフェオニヴァへ。人口6000人、高齢化率47%の山村には到底考えられない(失礼)洗練された食事(本当に美味しかったです)と豊富なお酒メニュー、古い建物を改修したこれまたすばらしい店舗、そして移住してやってきたという素晴らしい店主。地元にこんな所があったらいつも通うなあ、と思いながら美味しい食事を頂きました。
 午後からは、グリーンバレーの大南さんのレクチャーを1時間半お受けしました。
 大南さんは、2007年に「創造的過疎」という言葉を使うようになります。それは、過疎を止めることは出来ないものの、地域に住まう人の内容や地域の生業を変え、よりよい地域をつくっていく、と言う意味とのことでした。
 また地域づくりで大切なことは、5人ぐらいの人が同じ体験やそころから生じる同じ思いを共有することが大切であると述べられていました。
 地域活動の出発は1992年。戦前にアメリカから頂いた人形の持ち主を探し、人形を里帰りさせようということから始まった「神山町国際交流協会」とのこと。その紹介の中で、現在を起点としたまちづくりではなく、10年20年後のまちづくりを考えてそこから逆算して取り組みを行う事が大切だと述べられていました。
 ただまちづくりの中で(企業活動においても)問題となるのが「アイデアキラー」という人。これはアイデアを出すたびに
「難しい・無理だ・出来ない・俺は聞いていない・誰が責任を取るのか・前例がない」と言ったことを述べる人とこと(議会ではよくこの議論ができるなあ、と自戒を込めて聞いていました)。
 特に「善意のアイデアキラー」は経験値などに基づいて述べてくるので、説得力もあり、問題となるとのことでした。
 それら課題の解決のためには
1.出来ない理由より、できる方法を考える
2.とにかく始めろ
の二つが大切だと言うことを述べられていました。
 特に行動することの重要性については、動き出した中で問題点をあぶり出して、そこを修正していく、というプロセスでよりよいものができる、と付け加えていらっしゃいました。
 1999年から始まった「神山アーティストレジデンス」の取り組み(外国人2名、日本人1名を招へいしアート作品をつくってもらう活動)でつくられた作品は、現在町内に年々増えているとのこと。特に「隠された図書館」という作品(?)は山奥の外れた場所にあるのですが、町内の人が人生で影響を受けた本を3冊までその図書館に寄贈することができ、数十年後には町民の思いが詰まった本がその建物の中にあふれることになるという仕組みです。本当に素敵な取り組みだと感銘を受けました。
 アートに関しては、フェイスブックなどの事例などからも、この頃は「アート自体が企業の価値をあげる」というものになりつつあるとのことでした。ただ著名なアーティストを呼ぶことは資金面から厳しい上に専門家もいないため、神山町では制作者したいと思うアーティストを呼ぶこと、そのためにも滞在するための満足度を上げてもらおう、ということで、2007年に「イン神山」のホームページを作成します。
 しかしここで良い意味での誤算が生じます。そもそも「神山でアート」という項目を見てもらおうという趣旨で始めたものでしたがその数倍も多く閲覧があったのが「神山で暮らす」というものでした。ここで移住需要がかなり顕在化しているを感じとったとのことでした。
 ただ神山町にはなかなか仕事がありません。よって仕事を持った人に移住してもらおう、ということで起業家や企業そのものの移住する取り組みを始めます。ただ古民家の提供においても「パン屋を希望する人募集」や「クリエイターの入居募集」など入居者を「逆指名」するという発想を行い、様々な業種を呼び込むことに成功しています。
 またいきなり移住する、というのは厳しいので「お試し移住」が出来るよう地元の上角商店街の中に建物を改修してクリエイターのお試し移住ができるオフィス兼住居を準備。改修も大学生の手弁当での改修なども行ってもらい実施したそうです。
 そういった取り組みの中で、IT企業の経営者がたくさん興味を持つようになり、「SANSAN」など様々な企業がサテライトオフィスなどを開設。現在12社に及んでいます。また先日は消費者庁のお試し移住も行われ、今後も様々な展開を行うそうです。
 これらの取り組みの中で、大南さんが大切なこととして「面白いと思ったらすぐに行動する」というものでした。大企業の経営者も「やったらいいやん」という姿勢のもと成長をとげてきたように、挑戦することの大切さは、まちづくりにおいても同様なのだと感じたところです。
 また月に1回地域の人、シェフ、外部の人など誰でも参加が出来る「みんなでごはん」というものを行っており、その中から、新たな人間関係が構築されているとのことでした。
 その中で大南さんは「人が行き交う場、人の情報が可視化される場がこれから大切になってくる」と述べていました。私も昨日の夜、week神山で「みんなでごはん」を行い、早速人間関係が新たに出来ました。このような取り組みは自分自身も試しにしてみようと思いました。
 そのほか、「神山塾」という6ヶ月の職業訓練(厚労省所管)では約半数の人が町内に移住を行い、そこから起業も行なわれているとのことでした。そのような中大切なことは「そこに何があるかではなく、そこにどんな人が集まるか」とのこと。創造性のもった人の集結によって、人と人との循環や知恵、経験の融合が展開されることが今後大切で、このようなまちづくりの循環形成にどう取り組むかが今後問われると感じました。事実、地域から移り住んでくる人々が地域の教育現場で活躍したりもしているとのことで、人が人を呼ぶ、ということを神山町はまさに展開しているように感じました。また地域内の経済循環を外からの来る人々の力を生かして展開していく仕組みも出来つつある事が紹介されました。
 今後の取り組みとしては総合戦略に基づいた新たな地域づくりで、その担い手として「神山つなぐ公社」を立ち上げ、様々な取り組みを行うとのことでした。その取り組み過程においても、いわゆる「当て職」は設けず、様々な方々が何度も会議をしてつくりあげ、その過程の中で、その実行部隊もできあがっていっているとのことでした。
 最後に大南さんは「自分が好きな場所が好きなままでは変わらない。すきな田川に『て』を加えることで『すきな田川がすてきな田川』にかわっていく」と締めくくって下さいました。
 

 以上が講演の概要です。まだまだ沢山のことを熱心にお話下さり、本当に勉強になる事ばかりで、ずっとメモを取りながら感動して聞いていました。
 そして、このような活動の中で県議というのはどのように動けばいいのか、というのも自問自答していました。本来政治家は地域の人材や行政の動きを網羅することができ、しかもまちづくりを税金を頂きながら行動出来るのですから、地域の課題を「これらが課題だ」とただ問題点を羅列するだけをしているのではないか、本来は課題の解決へのプロセスづくりこそ大切ではないかと感じたところです。
 充分にまとめられていませんが、とても素晴らしいお話だったので、ぜひ多くの方に知って頂きたいと思い、概要を書き込みました。大南さん、グリーンバレーの皆様、神山町の皆様、本当にありがとうございました。そしてここまで読んで下った皆様、ありがとうございました。



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