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2018.03.09 : 平成30年2月定例会(第12日) 本文


◯議長(樋口 明君) 佐々木允君。(拍手)
*佐々木(允)議員質問


◯三番(佐々木 允君)登壇 改めまして、皆さん、おはようございます。民進党・県政クラブ県議団、佐々木允でございます。ただいまより一般質問を行います。どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず第一点目に、子供の健康診断及び予防施策のうち、風疹に関してお聞きをしたいと思います。風疹に関しては、長く流行していない病気ではありますが、二〇〇二年から局地的流行が報告されたことから、二〇〇四年、厚生労働科学研究班による緊急提言がなされたところであります。その後、局地的な流行の阻止を達成することを目的に、二〇〇五年七月、予防接種法施行令の改正がなされ、これまでの一回接種から、第一期の一歳から二歳未満、第二期の五歳以上七歳未満の者で小学校就学前の一年間の計二回の接種に制度変更がなされています。二〇一二年から二〇一三年には国内で大規模な流行が発生し、延べ患者数一万六千人、そのうち四十五名の赤ちゃんが難聴などを引き起こす先天性風疹症候群に診断されるなど社会問題となりました。また福岡県でも二〇一一年に地域流行が認められているところです。
 国内のこのような問題と世界保健機関(WHO)による風疹排除の達成目標が示されたことに伴い、二〇一四年、厚生労働省は風しんに関する特定感染症予防指針を策定し、二〇二〇年度までに風疹の排除を達成する目標を掲げています。確かにここ数年、本県において風疹の発生数は数件にとどまっていますが、地域流行の経験もあることや、あと二年で風疹の排除を達成するという国の目標に到達するためにも、発生予防に最も有効な対策である予防接種について、その現状と課題、今後の取り組みの充実に関して、以下、知事に順次、御質問をいたします。
 まず、風疹ワクチン接種率の現状についてです。先ほど申し上げた風しんに関する特定感染症予防指針によると、風疹の排除を達成するためには、予防接種の接種率が九五%以上になることが定められています。国においては、国全体を一つの単位として、その接種率の目標設定を行っているところでありますが、予防接種を行う主体が市町村であることからも、それを統括する都道府県や市町村単位まできめ細かくその接種率がどのようになっているか把握し、適切な助言を県として行うことが重要だと考えます。
 そこで一点目に、第一期の風疹ワクチン接種率について、県平均接種率、国が目標として定めている接種率九五%を下回っている県内市町村の数や地域の状況及びその状況に対する知事の認識についてお答えをください。
 二点目に、国の風疹排除目標年である二〇二〇年度までに全ての市町村で接種率九五%を超えることが重要だと考えます。市町村に対して、この目標達成のためどのような支援を行っていくのか、知事の所見をお聞かせください。
 次に、三歳児健診における視力検査についてお聞きします。三歳児は、心身ともに目覚ましく成長する時期であり、身体面においてもさまざまな機能が発達するため、この時期に健診を実施することは、病気などの早期発見に極めて有意義であります。とりわけ、視力は情報の八割を得る重要な機能を有しており、三歳ごろまでの発達が急速で、正常に発達すれば三歳で視力はほぼ一・〇に達し、その後も徐々に発達し、六歳ごろに完成すると言われています。視力の発達時期に斜視や強い屈折異常があり目が正しく使えないと、視力や眼球運動などの視覚機能の発達停止や遅延が起こり、弱視となってしまう可能性があります。一方、この時期に治療を的確に開始をすれば、弱視や斜視の予後はよいと言われています。
 昨年四月、厚生労働省は各都道府県に対して、三歳児健康診査における視力検査の実施についてという通知を出しております。ここには、屈折異常や斜視が見逃された場合に、治療がおくれ、十分な視力が得られないという指摘を行った上で、都道府県に対して、管内市町村において視力検査が適切に実施されるよう助言を行うように要請をしております。
 そこで、まずその要請内容についてお示しください。その上で、県は市町村にその内容について、どのような働きかけを行ったのかお聞きをしたいと思います。また、その結果、市町村は要請に基づいた視力検査が適切に行われているのか、その現状について県としてどのように把握をしているのか、あわせてお聞きしたいと思います。
 さて、三歳児の視力検査については、今の現状では、親が花や鳥などの絵を子供に見せた上で、視力があるかどうかを判断する形をとっています。しかし、この方法では、屈折異常が適切に判断できないという課題が言われています。田川市立病院小児科部長の尾上泰弘先生が、田川市の三歳児健診において昨年四月から五カ月間行った機器による検査によると、延べ百五十人中十名が要検査となり、その後の眼科医の診断によって十名全てに乱視や弱視等の診断が下されています。一方、この十名に対して従来の検査を行ったところ、要検査となった子供は一名とのことでした。もし、機器を活用した検査が行われなかった場合、九名もの子供の視覚異常が見逃された可能性が高いことが言えます。尾上先生は、視力検査とあわせ機器による屈折検査も行うことで、屈折異常などの視覚機能の異常を早期に把握し、治療につなげることができるとおっしゃっていました。子供は見える世界自体を知らないため、仮に視力の問題があっても気づかないことがほとんどであり、親も視覚異常については目に見える異常ではないため、気づかれないまま手おくれになってしまうという事例も多くあります。子供の将来に大きな影響がある目の健康を保つためにも、屈折異常について、より的確に把握できる手法の導入について知事の見解をお尋ねします。
 次に、田川地区における県立高校のあり方について質問をいたします。私の地元田川市及び田川郡が範囲となる第十一学区は四つの県立高校があり、それぞれの特色を生かした教育活動が行われています。しかし、近年、この県立高校四校の志願状況について厳しい状況が続いています。特に、二〇一五年以降直近まで延べ四年間にわたり、第十一学区全体で志願倍率が一を切っている状況です。また毎年の志願状況を見ると、五年前の二〇一四年度においては十一学区全体で八百十七名いたにもかかわらず、今回の入試の志願者数は六百六十八名と、わずか五年間で一八・二%、二割近く減少しているのが現状です。一方、同時期における第十一学区内の中学校卒業者の減少率は七%であるわけですから、その差は一〇%以上あるわけで、田川地区において生徒の県立高校離れが加速しているということが言えます。
 この志願者数の減少に呼応する形で、第十一学区の県立高校の定員は、この五年間で全体の一割に当たる八十人減員をしています。このことから、県立高校の小規模化が進んでいる状況です。第十一学区内における小中学生の今後の推移は、九年間ほぼ横ばいであり、将来的に生徒数の増加が見込めない状況の中、地域の生徒、保護者に選ばれ、地域に必要とされる県立高校として、今こそ県教育委員会として格段の取り組みを求める立場から、以下質問をいたします。
 まず一点目に、田川地区の県立高校の現状に対する認識についてです。先ほど示したように、近年、田川地区内の県立高校の志願者数が減少している状況ですが、この一因として、県立高校より他地区の高校が選ばれている状況もあり、このまま志願者数の減少が続けば、現在の県立高校の存立自体が危うくなるのではないかと懸念する声も地元から上がってきている状況です。田川地区の県立高校の志願状況が低迷している現状に対してどのように認識をしているのか、教育長の所見をお聞かせください。
 二点目に、志願状況改善のための取り組みについてお聞きします。昨今の志願状況の低迷は、中学生や保護者にとって県立高校の魅力がなくなってきていることが第一の原因と思われます。確かに、県立高校の魅力を向上させるために、例えば田川高校では進学に特化したスーパー特進クラスの設置や、田川科学技術高校では地域のニーズを踏まえ土木の教育内容の取り入れを行っていますが、現状を考えるとよりそれらの取り組みの拡充が急務だと考えます。
 そこで、県教育委員会としては、これまで地区の県立高校の志願状況改善のためにどのような取り組みを行ってきたのかお聞きをするとともに、取り組みをより拡充させていく必要性についてどのように考えているのか、教育長にお聞きします。
 三点目に、中学生や保護者への効果的な広報についてお聞きします。幾ら県立高校に魅力があり、特色のある活動を行ったとしても、その取り組みが中学生や保護者に知られていなければ、魅力のない高校に映ってしまう結果となってしまいます。県内の県立高校を見ると、魅力が十分に発信されていないように感じますし、これは県立高校そのものが、広報自体に不得手であるということが一因にあるのではないでしょうか。
 そこで、今後、県立高校の広報について、これまでと違った形で改善することの必要性と取り組みについて教育長の見解をお聞きをしたいと思います。
 四点目に、地区の生徒から選ばれる県立高校のあり方についてお聞きします。広報の改善の必要性に言及したところでありますが、そもそも現在の田川地区の県立高校のあり方自体にさまざまな課題があるのではないかと感じています。そもそも学区制度というのは、その中で望む教育内容が網羅的にあることが望ましいはずであります。また、通学時間や費用の軽減はもとより、田川地区にある県立高校で学ぶことは地域愛の醸成を図る観点からも極めて重要です。そのためには、田川地区の県立高校四校が、生徒の進学や就職といった進路希望に十分に応えられる教育環境づくりについてこれまで以上の取り組みを進めるべきだと考えますが、教育長の認識及び今後の取り組みをお聞きをしたいと思います。
 以上、答弁をお願いをいたします。(拍手)


◯議長(樋口 明君) 小川知事。
*知事答弁


◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、県内の市町村における風疹ワクチンの接種率でございます。国の調査によりますと、平成二十八年度における福岡県の第一期風疹ワクチン接種率の平均は九六・六%となってございまして、国が接種率の目標と定めております九五%を上回っているところであります。目標値を下回っている市町村数は現在三十一ございまして、二次保健医療圏ごとの状況、これを見ますと、田川保健医療圏で接種率が低い傾向にございます。風疹ワクチンの接種は、風疹の予防、蔓延防止のため大変重要でございまして、これらの市町村の接種率を目標値であります九五%、これに向けて引き上げていく必要があると、このように考えております。そのため県といたしましては、副市町村長会議等を通じまして、接種率向上のための取り組みをこれらの市町村に促すとともに、接種率が低いこれらの市町村を対象とした研修会を開催をし、他の市町村の取り組み事例も紹介しつつ、各市町村の取り組みというものを支援してまいります。
 次に、三歳児健康診査の視力検査における市町村への働きかけでございます。子供の目の機能というのは、六歳までにほぼ完成するため、三歳児の視力検査において目の機能の異常を早期に発見し、治療につなげることは、非常に重要なことであると考えております。通知におきましては、市町村は三歳児健康診査におきまして、まず視力検査の重要性について保護者に周知をすること、家庭において適切な視力検査が実施できなかった場合、健診会場で必ず検査を実施すること、そして〇・五の視標が正しく見えなかった児及び視力検査未実施児に対して眼科医療機関への受診を勧奨すること、そして受診勧奨したお子さんの保護者に対して受診結果を確認をすること、そのようになっております。国からの通知を受けまして、その内容を市町村に周知を図るとともに、視力検査を適切に実施するよう市町村に働きかけてきております。県におきましては、三歳児健康診査の実施状況について報告を受けているところでありますけれども、詳細な視力検査の状況については報告の項目となってございません。今後、市町村の担当者が集まる会議、研修会の場を利用しまして、視力検査の実施状況について確認をしながら、適切にこれを実施するよう助言をしてまいります。
 屈折異常を的確に把握することができる手法の導入についてお尋ねがありました。国の研究班から、三歳児健康診査において視覚異常の検査精度を高めるため、これまでの視力検査に加えまして、屈折異常の検査機器の導入が効果的であることが報告をされております。各市町村におきましては、国が勧めております検査方法を従来から実施をしてきているところでありますが、田川市など一部の市町村において、従来のこの検査方法に加え、今申し上げました屈折異常を検査する機器を導入しているところがあると聞いております。県といたしましては、これらの市町村から、機器を活用する上での課題や効果等について情報収集しながら、一方で国の動向も注視をしてまいります。


◯議長(樋口 明君) 城戸教育長。
*教育長答弁


◯教育長(城戸 秀明君)登壇 田川地区の県立高校の現状に対する認識についてでございます。田川地区では、志願割れが続いている学校があり、厳しい志願状況でございますが、これは学校の魅力が中学生や保護者にしっかりと届いていないことや、以前と比べて相対的に魅力が低下していることによるものと考えております。県教育委員会といたしましては、田川地区の県立高校が将来にわたって中学生や保護者から選ばれ、地域での重要な役割を果たし続けられるよう、魅力ある学校づくりに努める必要があると考えております。
 志願状況改善のための取り組みについてでございます。県教育委員会といたしましては、これまで各学校が進学や就職などのニーズに応じた取り組みを十分に実施できるよう、人的措置や経費的支援、施設、設備の整備などを行ってきたところですが、志願割れの解消には結びついていないことから、今後とも県立高校の魅力向上の取り組みをより一層進めていく必要があると考えております。
 中学生や保護者への効果的な広報についてでございます。学校における魅力向上の取り組みを志願状況の改善につなげていくためには、その内容や成果について中学生や保護者にしっかりと伝えることが重要であります。このため、学校が自校の特色をより的確かつ効果的に中学校や生徒、保護者に伝えられるよう、学校の広報担当者の技術向上、広報媒体の工夫など広報活動の充実に努めてまいりたいと考えております。また、今後は各学校の取り組みを下支えするため、県教育委員会といたしましても、県立高校の教育方針や特色などを県民に積極的にアピールし、県立高校全体のイメージアップに努めてまいります。
 地区の生徒から選ばれる県立高校のあり方についてでございます。これまで田川地区においては、県立高校再編整備により、県内唯一の総合型産業高校である田川科学技術高校を開校し、学科の枠を超えた科目選択が可能となる総合選択制を取り入れるなど職業教育の充実を図ってまいりました。また、普通科高校については、田川高校における授業改善の推進のための研究開発や東鷹高校における生徒の幅広い進学ニーズに応じたクラス編制などに取り組んでおります。また、医療、福祉分野の従事者の割合が高いという地域の特色を踏まえ、西田川高校において、専門学校等との連携により、看護師を志す生徒の進学支援の取り組みを行っております。今後も、地区の県立高校四校が多様な生徒の進路希望にしっかりと対応し、地域の信頼を得ることが必要であると考えております。そのため、県教育委員会といたしましては、各学校の実情を十分に把握した上で、地域の中学生や保護者のニーズに応えられるよう、それぞれの特色を強化するとともに、各学校の特色を生かした連携を進めることにより、地区の県立高校全体の魅力向上に努めてまいります。


◯議長(樋口 明君) 佐々木允君。


◯三番(佐々木 允君)登壇 知事に一点、そして教育長に一点、それぞれ要望させていただきたいと思います。
 まず風疹に関してでありますが、県内の全ての市町村で風疹制圧レベル九五%を超えることが必要だということが述べられましたが、一方でその目標に達していない市町村が三十一と県内市町村の半数を超え、特に田川保健医療圏では率が低いなど、厳しい実態も明らかとなったところであります。その上で、全自治体の接種率を九五%としていくための県の支援について、来年度から何かしらのことが始まるということも言及をされました。本県は二〇一一年には地域流行を引き起こしており、率直に申し上げて、県も風疹対策会議の設置者でもあるわけでありますから、この半数以上もの市町村が風疹制圧レベル以下であるという現状について、もっと県は目を配るべきではなかったのかと率直に思います。今後、県の支援によって、田川地区も含め、接種率の低い地域の接種率向上につながるよう、県当局として特段の取り組みを要望したいと思います。
 田川地区の県立高校のあり方については、教育長から力強い取り組みの推進や決意の言葉をいただきました。今回、田川地区の県立高校と限定してお話をしましたが、直近の今回行われた入試では、飯塚・嘉麻地域の第十二学区、直方・宮若地域の第十三学区も学区全体で志願倍率が一を下回っています。ということは、筑豊地区全体で県立高校の志願倍率が一を下回ったことになります。地域全体で志願倍率が一を下回るというのは、この長い県立高校入試の歴史で初めての現象であり、このような状況が続けば、近い将来、極めて厳しい局面となってしまうのは自明の理であります。ぜひ県教育委員会は、田川地区はもとより、筑豊地区全体も含め、この現状を重く受けとめ、抜本的な対策に向け、来年度、具体的な動きが見える形で行われるよう、また田川地区の県立高校については、そのあり方について、もっと深く議論が行われることを強く教育長に要望して、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)

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