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2018年12月 定例会【代表質問】

◯三番(佐々木 允君)登壇 皆さん、こんにちは。国民民主党・県政クラブ県議団、田川市選出の佐々木允です。今回は、吉村会派会長を初め、会派の皆様の特段の御配慮をいただき、この十二月議会で、初めての代表質問をさせていただく機会をいただきました。また、本日は地元からも多くの皆様にお越しいただきました。県政発展につながるものになるよう、しっかり質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それではまず、本県の観光振興と宿泊税の導入について、知事にお聞きします。本県が導入を進めている宿泊税は、これまで多くの報道がされていることからも、県民にとって大きな関心事となっています。また、宿泊者に対して新たに税負担を行うことからも、導入の意義や丁寧な議論はもちろんのこと、多くの県民、観光客、事業者等に税負担の理解と協力を得るために、その制定過程も含めて、説明責任を果たすことが必要だと考えます。
 以上の点を踏まえつつ、我が会派としては、観光振興は一自治体のみで完結しないものが多数あること、また近年の外国人観光客を中心とした観光客の大幅な増加を踏まえ、市町村とともに必要な受け入れ環境整備が急務であることからも、宿泊税は県税で行うべきであるという立場から、以下、質問に入ります。
 二〇一六年九月議会において、議員提案により全会派一致で、観光王国九州とともに輝く福岡県観光振興条例を制定しました。その十二条には、観光振興財源の確保として、「新たな税制を含めた財源に関する検討を進め……その確保に取り組む」と、宿泊税について言及されています。また、福岡県の観光振興に資する宿泊税の導入に関しては、二〇一七年二月議会において、我が会派の議員でありました田辺一城議員が、宿泊税を導入し本県の観光振興のための財源にすることについて、知事に質問しています。しかし知事は、宿泊税を導入している東京都、大阪府と比較すると本県の宿泊者数は少ないと述べた上で、検討すべき課題が多岐にわたっている、動向を注視すると消極的な発言に終始をいたしました。ところが、この答弁の一年半後の本年七月に福岡県観光振興財源検討会議が発足し、宿泊税の導入に向けた議論が始まり、十一月には報告書が知事に提出されました。またその後、宿泊税導入については、報道でもあるように、県政の大きな課題となってしまいました。
 そこで一点目に、もし二〇一七年二月議会の時点で、我々の提案をもっと重く受けとめすぐに導入に動いていたら、今日のような事態にはならなかったのではないか思いますが、観光振興条例制定後、どのような検討を行ってきたのかお聞きいたします。
 あわせて今回、四回にわたる検討会議の結果、提出された報告書について、知事はどのように認識しているのか、その点についてもお聞かせください。
 次に、宿泊税については、福岡市も独自課税に向けて有識者会議を開き、このほど報告書が出されました。その上で、福岡市としても宿泊税の導入に向けて条例提案等を検討しているとのことでした。それらを受け、本県は宿泊税に関しての実務者協議を行うことを提案し、現在、この協議が始まっています。しかし、福岡市からは、宿泊税とあわせて森林環境税や子供医療費助成等についても協議事項とすることが提案され、協議が始まっています。子供医療費助成等について市側の求めをそのまま受け入れた場合、本県から政令市への助成額が大幅にふえることとなり、その額は両政令市合わせて約五十億円にも上ると言われております。これは非常に重い課題を我が県に突きつけられているということになります。
 そこで二点目に、宿泊税とあわせて森林環境税や医療費等への助成を議題として包括的に協議を行おうとする福岡市の提案について、知事はどのように認識しているのかお聞きいたします。
 また、宿泊税を含む全ての協議事項について実務者協議が合意に達し終了しなければ、宿泊税について福岡市長とのトップ会談は行わないのか、あるいは実務者協議での合意がない場合でもトップ会談を行い、事態の収拾を図るおつもりがあるのか、お聞きをいたします。
 三点目に、本県と福岡市の双方が宿泊税を導入した場合、いわゆる二重課税となります。報道によれば、福岡市は、二重課税で宿泊者にしわ寄せがあってはならない、宿泊税のあり方については基礎自治体が優先するという原則があるとして、県と市の二重課税を避けて福岡市が単独で課税すべきとの考えを示しています。この福岡市の考えに対し、知事はどのように認識されているのかお聞きをいたします。
 さて知事は、宿泊税の導入に対して、再三再四スピード感を持って臨むことを表明しています。しかし、知事の任期は、来年の四月までと限られています。
 四点目に、仮に福岡市が宿泊税の導入を行った場合においても知事は宿泊税の導入を進めるのか、また知事はいつ宿泊税の提案を行っていく予定なのかお聞かせください。
 続いて、県立三大学の振興について、知事にお聞きします。本県は、私の地元田川市にある福岡県立大学を初め、福岡女子大学、九州歯科大学の三つの県立大学を有し、それぞれの特色を生かした大学運営がなされています。一方、昨今の高校生の減少に伴い定員割れとなる大学も出てきています。幸い、県立三大学は定員割れの状況はないものの、特に福岡県立大学のように、地方にある大学の運営は、今後一層厳しいものになると危惧をしています。
 そのような中、二〇一六年十一月、全国知事会は地方大学の振興に関する緊急抜本対策を発表しました。これは、地方創生において研究機関として、また地方への若者定着の観点からも地方大学が果たす役割が極めて重要であるということから、地方が行う地方大学振興のための諸事業に関して特別の財政措置を講ずること、大学の東京一極集中の是正を図ることなどが柱となっています。その後、国はこの提言を受け、二〇一七年二月に地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議を立ち上げ、同年十二月に最終報告を行いました。この最終報告は、地方の特色ある創生のための地方大学の振興、東京の大学の定員抑制・地方移転、地方における若者の雇用の創出の三つの柱で構成されています。
 そこで一点目に、この最終報告が県立三大学に与える影響について、知事はどのように認識しているのかお聞きします。また、この最終報告では、首長のリーダーシップのもとで産官学の組織レベルでの持続可能なコンソーシアムを構築するとありますが、知事は、県立三大学に対してどのようにリーダーシップを果たすおつもりなのかお聞かせください。
 二点目に、地方大学・地域産業創生交付金についてお聞きします。この最終報告に基づき、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律が本年六月に施行されています。これは地方を担う若者が大幅に減少する中、地域の人材への投資を通じて地域の生産性の向上を目指すことを目的に、首長のリーダーシップのもと、産官学連携により地域の中核的産業の振興や専門人材育成などを行うすぐれた取り組みを、新たな交付金により重点的に支援する制度で、今年度だけで百億円の予算が計上されています。その後、公募が行われ、例えば富山県では、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造計画を富山大学、富山県立大学と経済界や薬業連合会等が参画機関となって策定し、総額十億一千五百万円余の交付対象事業が認められています。
 そこで、この地方大学・地域産業創生交付金について、福岡県立の三大学では検討されたのかお聞きするとともに、今後の取り組みについてもお聞かせください。
 この項の最後に、私の地元田川市にある福岡県立大学について触れさせていただきます。福岡県立大学は、福祉系大学として、現在学生数約千百人を有しています。学生は地元田川地域を中心に、医療、福祉施設へのボランティアを積極的に行っており、全学生の約七割が何らかのボランティア活動を行っているとのことです。また、本県の有効求人倍率は、本年九月現在、介護サービスの職業では三・五七、社会福祉の専門的職業では二・八八と福祉系人材が慢性的に不足している状況となっており、福祉系人材を輩出する福岡県立大学の役割は、今後、ますます重要になると考えます。一方、冒頭で申し上げたように、福岡市にある福岡女子大学、北九州市にある九州歯科大学と違い、田川市という地方にある大学であり、今後も多くの学生から選ばれる大学となるためには特段の取り組みが必要だと感じます。今年度、福岡県立大学は新たな中期事業計画を策定し、六年間にわたり計画に基づいた各種取り組みを行う予定にしています。
 そこで、新たな中期事業計画の実行のため、設置者である知事としてどのような支援を行っていくのかお聞きするとともに、特に不足する福祉、看護人材を本県でふやしていくために、県内就職の促進はもちろん、学生数の増加の必要性について、知事の認識をお聞きします。
 次に、女子高生による接客などを売りにする営業形態の規制強化、いわゆるJKビジネスの規制強化について、知事と県警本部長にお聞きします。警視庁によると、SNSなどで児童ポルノや児童買春といった被害に遭った子供は、二〇一七年に千八百十三人に上り、約十年で二倍以上になるなど、青少年を狙う卑劣な犯罪が増加をしています。本県では、さきの九月議会で福岡県青少年健全育成条例を一部改正し、新たに裸の画像等を青少年に要求する行為を禁止し、罰則規定を設けました。この改正により、言葉巧みにだましたり、おどしたりするなど、不当な手段を用いて裸の画像等を要求した場合には、画像送信前であっても検挙することが可能となりました。この条例改正について、我が会派は高く評価するとともに、さらなる青少年の健全育成のための施策として、JKビジネスの取り締まり強化について、以下、お聞きをいたします。
 JKビジネスには、女子高生などの十八歳未満の青少年に、飲食店やマッサージ店などで接客させたり、性的感情を刺激する撮影、一緒に散歩させるなどのものも含まれますが、二〇一七年、警視庁が実施したJKビジネスで働いた経験がある少女たちへの調査結果では、約半数が勤務を通じて客との性行為の経験があると回答しており、いわゆる裏オプションと呼ばれる性的サービスが行われ、JKビジネスが犯罪の温床になっている実態が浮き彫りとなりました。また、昨年十二月の調査では、JKビジネスの店は、東京都と大阪府を中心に百三十一店舗確認されており、本県においても、二〇一五年九月、福岡市内において女子高生を水着姿で接客させていた店舗が、青少年を特殊な遊興的接客業務に従事させたとして労働基準法違反で摘発されています。
 そこで一点目に、本県におけるJKビジネスの実態についてお聞きします。本県の実態把握については、二〇一七年の予算特別委員会における我が会派の原中誠志議員の質問に対して、県警総務部長は、福祉犯事件の捜査や風俗営業店などへの立ち入りや、街頭における少年補導やサイバーパトロールなど、各種活動を通じ、幅広く把握に努めているところであると答弁をされています。そこで、この答弁から一年以上が経過をしていますが、県警本部として、その実態をどの程度把握されているのでしょうか。JKビジネスには店舗型だけでなく青少年を派遣するような無店舗型もあると聞いていますが、それぞれについて具体的にお示しください。
 二点目に、JKビジネスを規制する条例についてです。児童福祉法、労働基準法などの現行法では取り締まることができないものの、青少年に有害な影響を与えるJKビジネスを規制するため、愛知県は二〇一五年三月に青少年保護育成条例を改正しました。その後、二〇一七年十二月に兵庫県、本年三月に大阪府と神奈川県、十月に京都府と埼玉県が、同様の条例改正を行っています。これらの条例改正により、青少年にマッサージや添い寝など、専ら異性の客に接触したり、接触させることや、青少年に客の同伴をさせること、また、このようなサービスを提供する店に青少年を客として勧誘することなどが禁止されました。違反した場合は懲役や罰金を科すものもあります。さらに、東京都においては、昨年七月、特定異性接客営業に関する条例が施行され、JKビジネスについて厳しく規制する内容が盛り込まれ注目を集めています。特に、十八歳未満の青少年が客に接する業務に従事していると連想させる写真や絵を広告にした場合も規制の対象となる内容となっています。条例による規制については、さきの原中議員の質問に対し、警察総務部長は、JKビジネスをめぐる条例については、本県における実態を踏まえつつ、他県の制定状況や効果を見ながら、その必要性について研究していくと答弁されています。
 そこで、本県においても早急にJKビジネスを厳しく規制しなければ、既に規制が厳しくなった他県の業者が本県に流れてくるのではと危惧をいたしますが、本県における規制の必要性についてどのように考えておられるのか、我が会派は、他の都府県のようにJKビジネスを厳しく取り締まると同時にJKビジネスを未然に防ぐことができる新たな条例を制定すべきと考えますが、知事及び県警本部長の見解をお聞かせください。
 次に、民間委託後の福岡空港の諸問題について、知事にお聞きをいたします。
 一点目に、福岡空港の危機管理体制についてです。さきの台風二十一号で関西空港が被害を受けた際、責任の所在が明確でなく、運営会社の対応のおくれや運営会社と国や自治体との連携の不備により空港内に約八千人が取り残され大きな混乱が生じました。関西空港は二〇一六年四月から民間委託されていますが、今回、これまで見えていなかった民間委託の弱点が一気に露呈したものと言えます。福岡空港についても、本年十一月一日からターミナルビルが、来年四月一日から滑走路等の運営が民間に委託されることになっており、県はこの民間会社に対する出資を決定いたしております。また、福岡空港は警固断層南東部に位置しており、福岡県の地震想定によれば最大震度六強となっています。さらに想定し得る最大規模の雨量や高潮による福岡空港の浸水想定は、最大で五メートル未満となっています。
 そこで、今回の関西空港の事態を教訓に、このような大規模災害が万一起きた場合、運営会社はどのような対応をするのか、県や自治体との連携はどうするのか、あらかじめシミュレーションを行い具体的な計画を策定しておくべきと考えますが、知事の見解をお聞きします。
 二点目に、福岡空港の環境対策についてです。福岡空港では近年発着回数が増加しており、二〇一七年度にはヘリコプターを除き飛行機の発着回数が過去最高の年間十七万一千回を記録しました。さらに国土交通省が二〇一四年に行った福岡空港の需要予測では、二〇三五年度の発着回数は中位ケースで十八万一千回、上位ケースでは二十万五千回へと、大幅にふえると試算されています。
 そこで、既存の滑走路だけでは今後の需要に対応できないことから、現在誘導路の新設及び滑走路の増設が進められています。七月十九日付の西日本新聞によると、運営権者に選定された福岡エアポートホールディングスグループの提案概要では、南からの進入経路を変えることなどで旅客数を現在の五割増しの年間三千五百万人、発着回数を約六万回増の二十三万回に増加することを見込んでいると報道されていました。進入経路の変更により発着回数が増加するということは、騒音などの影響が増加する地域が発生し、そのことは現在の騒音対策区域が広がることにつながると思いますが、県としてどの程度まで広がると予想しておられるのかお聞かせください。
 現在、福岡空港周辺の環境対策は、騒音防止法に基づき設置された独立行政法人空港周辺整備機構及び一般財団法人空港振興・環境整備支援機構の二つの機構が行っていますが、まずそれぞれの役割や事業内容、財源及び年間の支出額についてお示しください。
 次に、民間委託後は、一般財団法人空港振興・環境整備支援機構は廃止され、もう一方の空港周辺整備機構が経過措置として十年間程度は現在の業務を続けていくと聞いていますが、廃止される機構がこれまで行っていた業務はどうなるのかお聞かせください。
 次に、経過措置で残されている機構も十年後に廃止された後、騒音区域が広がる中、委託会社は財源も含めどのように対応するのか、今わかる範囲でお聞かせください。
 この項の最後に、現在毎年国が支払っている約八十億円の空港敷地内の民有地に対する借地料については、民間委託後どのような財源を使い、どこが支払っていくのかお聞かせください。
 続いて、がん対策の推進についてお聞きします。がんは、福岡県においては一九七七年から四十年以上にわたり死因の第一位となっています。また、人口動態統計によると、二〇一六年では、本県におけるがんの死亡者数は一年間で一万五千五百三十一人で、三人に一人ががんで亡くなっています。そのため本県は、二〇〇八年度から、二回にわたりがん対策推進計画を策定し、本年三月に二〇二三年度までの第三期のがん対策推進計画を策定しました。
 そこで一点目に、検診受診率についてお聞きします。まず、過去二回の推進計画である二〇〇八年度から二〇一七年度の十年間において、検診受診率はどのように推移してきたのか、目標値と実績値をお聞かせください。
 次に、本県は二〇二三年度までの達成目標として検診受診率五〇%以上を掲げていますが、これまでの実績を踏まえ、どのようにして目標達成するのか、具体的な取り組み内容について御説明ください。
 二点目に、働く世代のがん患者支援の充実についてお聞きします。働く世代のがん患者支援の充実は、本年策定された計画においては、主な四つの施策の一つとして位置づけられています。その背景として、毎年全国で約八十七万人が新たにがんに罹患していますが、その三分の一に当たる約二十六万人が二十歳から六十四歳の働く世代であります。
 そこで、治療しながら働き続け職場復帰するために、事業所ではどのような職場環境の整備が必要となるのか、県の考えをお聞かせください。
 三点目に、働く世代をがんから守る検診推進事業所についてお聞きします。本県では、社会で働く世代にがん検診を受診してもらうため、働く世代をがんから守る検診推進事業所を登録し、支援する取り組みを進めています。
 そこで、登録事業者はがん検診推進のため、具体的にどのようなことを取り組む必要があるのか、またその結果、登録事業所のがん検診受診率はどの程度となったのかお聞かせください。
 この項の最後に、地域貢献活動評価項目そのものについて、触れさせていただきます。働く世代をがんから守る検診推進事業所の登録事業所の分類を見ると、建設業が全体の四割を占め、建設業に偏っている現状があります。これは、登録事業所になることで、入札参加資格審査において加点をされるためだと思われます。ほかにも、登録事業所になることで加点対象となる、子育て応援宣言企業では建設業が全体の四五%と半数近く、ふくおか農林漁業応援団体では、実に八一%とほとんどが建設業と、明らかに偏っています。
 そこで、加点を受けたものの、その後、登録だけで特段の取り組みをすることなく加点目的の登録と思われるようなケースが考えられますが、入札参加資格審査における加点という恩恵を受けた登録事業所に対しては、その後の進捗状況の報告等、一定の義務づけを行うことが必要ではないかと考えますが、知事の認識をお聞きします。
 以上、答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)
16 ◯副議長(畑中 茂広君) 小川知事。
*知事答弁
17 ◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、観光振興財源の検討経緯でございます。田辺議員の御質問を受けました昨年の二月時点の状況、これを整理をさせていただきますと、国のほうでは、一昨年三月策定をいたしました観光ビジョンで、次世代の観光立国実現のための財源の検討について提言をしておりますけれども、具体的な検討は始まっておりませんでした。一方、全国知事会は、国のこの観光ビジョンを受けまして、新しい地方税源と地方税制を考える研究会を立ち上げまして、宿泊税の議論に着手したところでありました。他の地方自治体におきましても、宿泊税を導入している事例は東京都と大阪府のみでございました。新たな税の導入は、納税者に通常以上の負担を課すものでございまして、慎重にさまざまな課題を検討する必要があると、このように考えております。このため、県におきましては当時、国、全国知事会、他の自治体の動向を注視していたところであります。
 そうした中、昨年の六月、全国知事会の先述いたしました研究会におきまして、新たな税源の創設については、既に法定外目的税として一部の地方団体で課税をしていること等を踏まえまして、法定外税として普及させることも考えられる、また、都道府県税として賦課徴収した上で、その一部を一定の基準に基づき市町村交付金として配分する方法が考えられる、そういった中間論点が整理されたところであります。こうした中、県では宿泊税に正面から向き合う必要があると考えまして、昨年の七月策定をいたしました福岡県観光振興指針の中に、観光振興に必要な財源の研究を行うことを明記をさせていただきました。また、昨年の七月、全国知事会は国に対しまして、仮に航空旅行等に国税を課す場合には、その一定割合を地方が観光振興のために自由に使える地方譲与税として地方に配分することを提言をいたしました。しかしながら、昨年の十二月、国は国際観光旅客税の導入方針を決定したわけでございますけれども、全国知事会が求めておりました地方譲与税の配分というのは盛り込まれなかったわけであります。
 以上のような状況を踏まえまして、県としましては今後、継続的に観光振興を図っていくためには県独自の安定的な財源の確保が必要であると、このように考えまして、ことしの七月に観光振興財源検討会議を設置をし、慎重に議論をしていただいた結果、先月十六日、観光振興財源として宿泊税の導入が適当である旨の提言が、県になされたものでございます。県といたしましては、この提言を受けて、宿泊税に関する制度設計を行っているところであります。
 この報告書に対する認識でございますが、ことしの七月に検討会議を設置し、神野委員長を初めとする学識経験者に加え、経済団体、観光関連団体、宿泊事業団体の代表者など、外部有識者の方々に議論を尽くしていただきまして、本県が取り組むべき観光施策、その観光振興財源の確保策としては宿泊税の導入が適当であること、また、宿泊税を導入する場合の税制について基本的な考え方をまとめていただいたわけであります。また、市町村が課税自主権に基づき宿泊税を導入する場合には、県の税額を減額するという特例措置を講ずる案も例示をしていただいたわけであります。この報告書は、今後の県と市町村が一体となって本県の観光のさらなる振興、これを図っていく観点から、大きな道筋を示していただいたものと考えております。県といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、この報告書を基本として宿泊税に関する制度設計を行っているところであります。
 次に、福岡市からの提案とトップ会談でございます。私は、十一月一日に福岡市長と会談を行いまして、宿泊税について速やかに、かつ精力的に事務方同士で協議を行い、その結果を踏まえて改めてトップ会談を行う、子供医療費や森林環境税などその他の県と市との間の懸案、課題については関係部局の間で整理をしていくと、この二点を確認したと、私自身認識しております。その後、県から市に宿泊税に関する協議を申し入れた際に、市からは、宿泊税と子供医療費、森林環境税は包括的に協議すべきとの考えが示されましたが、私は宿泊税とその他の課題というのは緊急度が違い、内容的にも一緒に議論すべきものではないと、このように認識をいたしております。そのため、県からその旨を市にお伝えをし、宿泊税とその他の課題に分けてそれぞれ協議を行っているところであります。宿泊税につきましては、引き続き実務者同士の協議をしっかり積み重ねてまいります。その上で、協議の状況を踏まえて必要に応じトップ会談を行いたいと考えております。また、仮定の話をすべきではないかもしれませんが、仮に、実務者同士の協議がこれ以上進まないといったような場合にも、再度私のほうから、福岡市長にトップ会談を申し入れましてこの問題を解決していきたいと、このように考えております。
 次に、二重課税についてでございます。地方自治法の考え方では、広域にわたる観光行政というのは、県が取り組むべき行政課題であり、県全体の観光の底上げを図るための施策を実施することは県の役割であると、このように考えております。本年五月に策定をされました全国知事会の新しい地方税源と地方税制を考える研究会の報告書では、宿泊行為に対する課税について、観光地と宿泊地が異なる場合の受益と負担の関係、消費税、地方消費税創設以降の特別地方消費税等における対応、税源の偏在等の存在などを考慮すると、都道府県税として賦課徴収した上でその一部を一定の基準に基づき市町村交付金として配分する方法も考えられる、その旨の報告がなされているところであります。地方公共団体が有する課税自主権につきましては、既に宿泊税を導入している自治体、東京都とか大阪府でございますが、自治体の例にありますように、県と市町村いずれか一方が優先されるというものではございません。県といたしましては、全国知事会による報告書の趣旨、また、私どもの財源検討会議の報告書の内容を踏まえて、県が持つ課税自主権に基づき宿泊税を導入する考えであります。
 県の宿泊税は税額を原則二百円とし、その税収の半分を市町村が主体となって取り組む事業に充てることができる自由度の高い交付金として配分をいたします。しかしながら、仮に、市町村が独自に宿泊税を導入する場合、宿泊者に過重な負担が生じないよう、当該市町村内の税額については市町村主体事業分に相当する百円を減額するという特例措置を講ずる考えであります。この場合、形式的には二つの税が並立することにはなりますけれども、その負担が宿泊者及び特別徴収義務者であります宿泊事業者にとって過重なものかどうかというのが大事な要素である、このように考えております。
 福岡市が宿泊税を導入した場合の対応でございますが、県としましては、県内の市町村の観光の振興の取り組みを支援をして県全体の観光の底上げを図っていくため、宿泊税の導入を検討しているものでございます。現在、検討会議の報告書をもとに制度設計を行っているところでございますが、先ほども申し上げましたとおり、福岡市が課税自主権に基づき独自に宿泊税を導入する場合には、宿泊者に過重な負担が生じないよう福岡市内の税額については市町村主体事業分に相当する百円を減額するという特例措置を講ずる考えでございます。宿泊税につきましては、現在福岡市と実務者同士の協議を行っておりまして、この協議をしっかり積み重ねてまいります。その上で、協議の状況を踏まえ、必要に応じトップ会談を行いたいと考えております。
 次に、地方大学の振興にかかわる国の報告書と県立三大学の関係でございます。この報告は、地方圏での若者の減少、東京一極集中が進む中、地方における若者の修学、就業の促進に向けまして、全国の若者や海外からの留学生を引きつけるような地方大学の振興、東京の大学の定員の抑制、地方における若者の雇用の創出などについて提言がなされたものであります。県外や海外からの学生を多く受け入れて人材育成を行っている私ども県立三大学にとりましても、この報告は有用な方向性を示しているものと、そのように認識をしております。県立三大学に対しましては、これまでも私自身、学長さんたちと直接お目にかかって話をしてきたところでございまして、各大学におきましては、県の行政課題を踏まえた事業を地域の関係機関と連携して積極的に展開をしていただいております。九州歯科大学におきましては、地元歯科医師会と連携した摂食嚥下障がいに関する臨床研修、福岡女子大学におきましては、企業等と連携した上級管理職対象の女性トップリーダー育成研修を、福岡県立大学におきましては、認定看護師の養成を目的とした看護実践教育などにそれぞれ取り組んでおられます。引き続き、県立三大学に対して、産学官の関係機関との一層の連携、県が抱える行政課題への対応を積極的に求め、地方創生を担う人材の育成を支援してまいります。
 次に、地方大学・地域産業創生交付金についてお尋ねがございました。この交付金は、地域における中核的な産業の振興、当該産業に関する専門的な人材の育成を推進し、地域の生産性の向上、若者の定着を促進する計画に対し、重点的に支援が行われるものとなっております。ことし十月に交付決定された事例を見てみますと、製薬や航空産業など物づくりを中心とする事業計画が採択されているところでございまして、こうした中核的な産業の振興と当該産業を支える雇用の創出につながる事業計画が求められているところでありますため、県立三大学につきましては、現時点で計画の立案には至っていないという状況でございます。地方創生の推進に関する国の支援には、当該交付金のほかにも、地方創生推進交付金などがございまして、福岡女子大学の女性トップリーダー育成研修を含む女性リーダー養成事業、これにはこの地方創生推進交付金を活用させていただいております。県といたしましては、地方大学・地域産業創生交付金を含め、地方創生を推進する国の各支援メニュー、これらについての情報を集め、こうした国の支援を活用した事業の実施について、これからも各大学と協議を進めてまいります。
 次に、福岡県立大学に対する支援でございます。同大学におきましては、保健、医療、福祉の現場で中核となって活躍できる資質をお持ちの優秀な職業人を育成するとともに、地域の拠点として地域社会に対する貢献活動に取り組んでいただいているところであります。今年度から、六年間の新たな中期計画が始まり、先ほど申し上げました認定看護師の養成を目的とした看護実践教育のほか、不登校・ひきこもりサポートセンターの運営、筑豊地域の市町村が行う補充学習の場への学習ボランティアの派遣など地域の関係機関と連携した地域貢献活動に取り組んでおられます。さらに計画におきましては、新たにキャリア支援の項目を設け、就職に関する相談、県内企業を知る機会の拡充に取り組むこととしております。県といたしましては、県立大学がこうした取り組みを通じて新たな中期計画の実効性を高めていくことができるよう積極的に支援を行ってまいります。
 なお、学生数の見直しでございますけれども、今後の我が国の十八歳人口の減少に伴う全国的な大学定員の見直しの動向、高齢化の進展に伴う将来的な本県の福祉、看護人材の需給ギャップの状況、同様の人材養成施設の状況、そういった事柄を総合的に勘案して検討する必要がございまして、学生数を増加させる場合には、一方で優秀な教員の確保、大学や実習施設の環境整備などの課題も生じますことから、その必要性について同大学から意見を聞いていきたいと、このように考えております。
 次に、JKビジネスに対する規制でございます。JKビジネスは、法律上の定義はございませんけれども、女子高校生が接客することを明示、もしくは連想させる広告や宣伝を行い、会話、ゲームの相手や制服姿を撮影させたり客と一緒に散歩させるなどのサービスを提供する営業形態だとされております。JKビジネスは、児童買春の温床となり、青少年が性犯罪に巻き込まれる危険性を含んでおりますことから、青少年の健全育成を阻害するものだと認識いたしております。県といたしましては、県警と連携をいたしまして、県内における営業の実態、これを踏まえるとともに、既にJKビジネスを規制している他の都府県の条例の内容とその効果、それらを参考にしながら、条例による規制の必要性について研究してまいります。
 次に、大規模災害が起きた場合の空港運営会社の対応でございます。ことし九月の台風二十一号による関西国際空港の被災事例については、国におきまして有識者による検討委員会を設置をし、その検証を踏まえた教訓を主要空港に生かすことといたしております。具体的には、ハード面の対策とともに災害に対応する空港全体のマネジメント体制、周辺自治体を初めとする関係機関との連携方策などソフト面の対策について今年度中に取りまとめられることになっております。
 福岡空港の運営会社におきましては、この国の検討委員会で議論されております対策を随時反映をさせながら、新たな空港全体の災害対応にかかわる計画というものを、来年四月から始まる空港運営までに策定することといたしております。また、計画の実効性を確認するため、実際に訓練も行って、その結果を適宜計画に反映をしていく予定であると承知をいたしております。県といたしましては、福岡空港が被災したとしても、空港利用者の安全の確保はもとより、早期の復旧が果たされ、重要インフラとしての機能を継続的に果たすことができるよう、関係自治体との適切な連携対策等について運営会社と十分に意思疎通を図ってまいります。また、委託者であります国に対しましても、運営会社の防災対策が万全なものとなるよう適切な指導監督について働きかけを行ってまいります。
 次に、進入経路変更に伴う騒音対策区域の広がりでございます。本年七月に国と運営権者により公表されました提案概要における南側からの直線進入方式につきましては、あくまで周辺地域の理解を大前提として導入を検討するとされております提案であります。現時点で運営会社において具体的な飛行経路などの詳細が策定されているものではございません。したがいまして、航空機騒音防止法に基づき設定された現在の騒音対策区域が南側直線進入方式にとってどのようなものになるか、現時点で予見することは困難でございます。いずれにいたしましても、騒音対策区域につきましては、滑走路増設後に騒音測定をもとに見直されることとなっております。航空機騒音防止法におきましては、国土交通大臣は、その区域指定に当たって知事の意見を聞くことになっておりますので、県といたしましては、適切な区域の設定となるよう国に必要な意見を述べてまいります。
 民間委託後の空港周辺の環境対策についてお尋ねがございました。独立行政法人空港周辺整備機構は、航空機騒音防止法に基づきまして住宅への騒音防止工事の助成、移転補償などの周辺環境対策事業を行っております。平成二十九年度にこの事業に要した支出額は約十七億円となっておりまして、その財源は主として国が収受する着陸料となっております。
 また、一般財団法人空港振興・環境整備支援機構は、周辺地域との共生を図ることなどを目的にいたしまして、周辺住民の健康診断の実施、共同利用施設への空調機器やパソコン等の備品購入の助成などを行っているところであります。平成二十九年度の、その支出額でございますが、空港別には公表されておりませんが、全国総額で約五億円となっております。その財源は、全国十六の空港で同機構が運営をしております駐車場事業からの収益となっております。
 これら両機構の環境対策というのは、福岡空港民間委託の実施方針に基づき、空港周辺整備機構事業は民間委託開始十年後に、また空港振興・環境整備支援機構事業は直ちに、運営会社にそれぞれ承継され、その財源であります着陸料収入や駐車場事業収入も、民間委託後に運営会社が収受することとなります。あわせて、運営会社におきましては、両機構から承継される事業に加えて、空港機能の拡充に伴う助成対象の拡大でありますとか、地域の住民の意向に沿った新たな地域共生事業についても実施することといたしております。
 次に、空港敷地内の民有地に対する借地料でございます。借地料につきましては、平成二十六年に、県が福岡市と連名で国に提出をいたしました意見書において、借地の安定的な使用を確保するため、国が責任を持って対応するように要請をしております。これを踏まえ、民間委託後におきましても、これまでどおり国が所有者と賃貸借契約を締結し、国の予算として自動車安全特別会計空港整備勘定から借地料を支払うこととなっております。
 次に、がん検診受診率についてお尋ねがございました。これまで、本県のがん対策推進計画におきましては、肺がん、大腸がん、胃がん、乳がん、子宮頸がんのいずれも検診受診率五〇%を目標値としてその検診受診率の向上に取り組んでまいりました。その結果、計画策定前の平成十九年と直近の二十八年、それぞれの検診受診率を比較いたしますと、肺がんは一七・九%が四〇・九%に、大腸がんは二〇・九%が三六・四%に、胃がんは二七・一%が三八・二%に、乳がんは二一・七%が四〇・九%に、子宮頸がんは二二・八%が三七・九%にそれぞれ上昇しておりますが、いずれも目標値五〇%を下回っている状況にございます。
 第三期計画における目標達成のための取り組みでございますが、居住地の市町村でがん検診と特定健診を同時に受診できる総合健診は、地域住民の利便性が高まりますことから、がん検診受診率の向上というものが期待できます。このため、県におきましては、総合健診の実施を市町村に働きかけておりまして、今年度から県内全ての市町村で行われることになりました。また、人口は多いけれども受診率の低い政令市と共同いたしまして、働く世代が受診しやすい日時と場所に出向いた検診に取り組んでおりまして、今年度は個人タクシー組合員を対象に大腸がんの検診を実施いたします。さらに、今年度から新たに中学校において、がんの経験者など外部講師を活用したがん検診受診勧奨事業に取り組んでおります。具体的には、講演を受けた生徒が、家族など大切な人への思いを書いたメッセージカードを作成をいたしまして、居住する市町村のがん検診日程表をあわせて大切な人に渡すことによりまして、その受診勧奨を行うものでございます。今年度は、十五市七町の三十八校の中学校で実施をいたします。ことし八月には、県民の健康づくりを推進するため、保健医療関係団体、経済団体、大学、行政など百を超える団体から成る県民会議を設立をいたしました。この県民会議の構成団体を通じまして、地域や職場などいろんな角度から、県民お一人お一人にがん検診受診を働きかけてまいります。これらの取り組みによりまして、目標達成に向け、がん検診の受診率向上に一層力を入れてまいります。
 次に、がん治療と仕事の両立の支援でございます。国の調査によりますと、がんに罹患された方が働き続けるために必要な取り組みとして、事業所における通院等のための短時間勤務制度、時間単位の休暇制度などの柔軟な勤務、そして休暇制度の導入というものが求められております。このため県におきましては、今年度から中小企業団体に出向き、事業主の意識啓発を図るとともに、社会保険労務士をアドバイザーとして事業所に派遣をし、治療と仕事の両立支援のための勤務制度等の導入に向けた個別の相談を実施しているところであります。また、治療と仕事の両立支援制度を導入するため、就業規則の見直しを行う事業所に対しましては、一事業所当たり十万円を上限に助成を行っているところであります。
 次に、登録事業所におけるがん検診受診率についてでございます。県におきましては、従業員やその家族に対し市町村等が実施するがん検診への受診を働きかける事業所を登録し、支援をする取り組みを進めております。登録事業所数は十一月末で、三千四百四十二となっております。この登録事業所におきましては、日ごろから社内会議などで従業員やその家族へがん検診を呼びかけたり、従業員が平日でも検診に行けるよう勤務時間の調整や休暇をとりやすくするなど、事業所の実情に応じた取り組みを行っているところであります。こうした取り組みによりまして、平成二十九年度に報告のあった登録事業所の検診受診率を見てみますと、肺がんでは七〇・四%、大腸がんでは七〇・三%、胃がんでは八〇・〇%、乳がんでは六一・五%、子宮頸がんが五九・一%となっておりまして、いずれも県の目標値を上回っている水準となっております。
 次に、地域貢献活動評価対象事業における報告の義務づけでございます。本県におきましては、県が推進する施策へ積極的な協力を促すため、県が定める要件を満たす企業に対しまして入札参加資格審査において加点評価というものを行っております。現在、地域貢献活動を評価しております三十項目のうち二十四項目につきましては、加点評価の際に正規雇用の増加数や防災協定の締結といった実績をそれぞれ確認しているところであります。また、飲酒運転撲滅宣言など残りの六項目については、任意で優良事例の募集など事業報告を求めることによって事業の実効性を高めてきたところでございます。しかしながら、今後は登録事業者に加点評価を行う場合には、残りの先ほど申しました六項目につきましても取り組みの実績というものをそれぞれ確認してまいります。
18 ◯副議長(畑中 茂広君) 高木警察本部長。
*警察本部長答弁
19 ◯警察本部長(高木 勇人君)登壇 いわゆるJKビジネスについてお尋ねがありました。県警察といたしましては、福祉犯事件の捜査や風俗営業店への立ち入り、あるいはインターネットでの検索や補導した少年からの聞き取りなど、さまざまな警察活動を通じて、いわゆるJKビジネスの実態把握に努めているところでありますが、これまでのところ、女子高生などの児童が接客することを明示ないし連想させる広告宣伝をし、児童に性的感情を刺激する姿をとらせ撮影させる、あるいは客と一緒にデートさせるなどの営業形態をとるいわゆるJKビジネスについては、店舗型、無店舗型ともに把握をしておりません。
 引き続き、いわゆるJKビジネスの実態把握に努め、少年に有害な営業に対しては労働基準法など各種法令を適用して徹底した取り締まりを行い、適正な風俗環境の維持に努めるとともに、御指摘の条例の必要性につきましても、知事部局とも連携しつつ、既に条例を制定している都府県の状況を把握するなどにより研究をしてまいります。
20 ◯副議長(畑中 茂広君) 佐々木允君。
21 ◯三番(佐々木 允君)登壇 御答弁をいただきました。知事に、福岡空港の諸問題及びがん対策の推進についてそれぞれ要望をいたします。
 まず福岡空港についてですが、本県はこの議会において運営委託会社に実際の出資上限の一〇%に当たる三十五億七千万円を出資する補正予算案を計上しています。その理由について知事は、地域の意向を当該空港運営に適時的確に反映させていくことが重要と述べておられます。であるのならば、知事はとりわけ騒音問題に悩まされている福岡市や筑紫地域の皆様に寄り添うための必要な対策を、県民を代表する知事という立場で、そして環境対策の一部を担う空港運営会社の株主という立場で発言する責務があります。知事は、騒音対策区域の再設定に当たっては適切な区域の設定となるよう国に必要な意見を述べると答弁されましたので、今後、申し上げた点を十分に踏まえた意見を述べていただくとともに、今回の我が会派の指摘を受け、騒音環境対策についてより一層の対策を講じられますことを強く要望いたします。
 続いて、がん対策推進計画において二〇〇七年度から十年間の目標として検診率五〇%を掲げ続けてきましたが、九年経過した現在においてもその目標を到達していません。その上、第三期がん対策推進計画においても、五年間の数値目標を、前回同様検診受診率五〇%としています。冒頭に申し上げたように、本県はがん罹患率が高くて、かつ検診受診率が低い県であり、がんの早期発見、早期治療に有効ながん検診率の向上は、本県挙げて行うべき施策であり、だからこそ知事は、がん対策に特化した課を二年前に新設したはずであります。今後は、検診受診率の向上はもとより、その前提としてどの年代、どの業種の人が受診率が低いのかといった分析についても本県として独自に行い、その分析に基づいて必要な施策を組み立てていくことを強く要望をいたします。
 それでは次に、建設アスベスト対策の強化について質問いたします。アスベストは安価で、耐熱性、耐火性が非常に高く、セメント等に混ぜると耐久性も増すなどの性質から、産業機械、化学設備、家庭用品などで幅広く利用されてきました。しかし、建設アスベストを吸引後、十年から四十年とも言われる長期間の潜伏期間を経て、肺がんや中皮腫、石綿じん肺などの重篤な病気を発症することから、多くの建設労働者、一人親方がアスベストの吹きつけや、アスベスト含有建材の処理によって飛び散った粉じんを吸い込み、多く方がお亡くなりになりました。このような問題を受け、国も二〇〇六年三月に石綿による健康被害の救済に関する法律を施行し、救済給付事業や特別遺族給付金などの制度をつくり、労災保険等の対象とならない方の被害者救済に当たり、県も、保健福祉環境事務所において、救済給付事業の受け付け業務を行っています。
 そこで一点目に、本県においてアスベスト被害者の被害救済の申請及び認定状況はどのようになっているのかお聞きします。また、被害に遭った可能性のある人に対して、本県は、現在の救済制度の周知、啓発をどのように行ってきたのかお聞きします。
 二点目に、新たなアスベスト被害を生まない対策についてお聞きします。県内の建築物では、いまだに多くのアスベスト含有建材が使われています。また、建物の解体に当たって、労働安全衛生法、大気汚染防止法などで、防護服の着用や飛散防止対策などが規定されており、本県は、政令市を除き大気汚染防止法に基づき、飛散防止対策が必要な解体現場について、届け出の受理や確認、指導する権限を有しています。しかし、飛散防止対策については、あくまでも解体する事業者等からの届け出となっており、解体現場等では届け出をしないまま解体が行われたり、十分な飛散防止対策がとられていないなどの声も聞かれます。
 そこで、新たなアスベスト被害者を生まないために、建築物の解体に当たって本県はどのように指導を行ってきたのか、お聞きをいたします。
 また、学校施設を含む県有施設でも多くのアスベスト含有建材が使われていると思います。アスベストの使用状況の把握はどのように行われているのかお聞きするとともに、撤去などについて万全を期しているのかお聞かせください。
 三点目に、アスベスト被害の早期解決についてお聞きします。アスベスト被害に関する救済制度については、一人親方や零細事業主は、法律上労働者でないため労災の保護の対象とならないこと、また、国などの責任については、国、事業者等とも認めてこなかったことなどから、全国各地で建設アスベスト訴訟が提訴されました。そして直近の大阪高等裁判所まで、十回連続、国の責任及び一人親方や零細事業主の損害賠償について認定する判決が出されています。判決では、多くの原告が遺族原告となっていることからも、早期解決を国に求めています。こうしたアスベスト裁判が続く中、アスベスト被害の早期救済の必要性について、知事はどのように認識しているのか、お聞かせください。
 次に、労働者の待遇改善と最低賃金引き上げについて、知事に質問いたします。本年九月議会における我が会派の大田京子議員による代表質問において、建設労働者の適切な賃金確保のために入札評価項目を見直すことについて、知事にただしました。知事は、建設労働者の不足に関して深刻な人手不足に直面しているという認識を示し、働き方改革を通じた労働環境の改善や適正な労働条件確保の取り組みについて、加点評価の項目に追加できないか、検討を進めていくと答弁しています。そもそも我が会派は、これまで一貫して公契約条例の制定を求めてきました。この公契約条例の本来の狙いは、近年の労働者不足や官製ワーキングプアの根絶、また本県が施策として働き方改革を進める立場からも、まずは県が進める事業や公共工事が率先して、労働者の待遇改善に資することが必要であるという点にあります。
 そこで一点目に、入札参加資格審査の地域貢献活動項目については、その改定が二年に一回で、かつことしが改定年であるとお聞きしていますが、ここに、賃金の適正確保や働き方改革に資する項目について、どのような検討がされているのか、進捗状況と今後の見通しについてお示しください。
 二点目に、最低賃金の引き上げについてお聞きします。知事は、これまで議会において、できるだけ早期に最低賃金八百円を実現することが必要であるという認識を示し、その後、これまで八回にわたり中央最低賃金審議会等へ、最低賃金を八百円以上にすることを全国の知事としては唯一求め続けてきました。そして、ことしの十月、本県は最低賃金が、知事が求める八百円以上を超え八百十四円となりました。これまでの知事の働きかけの成果でもあり、この点については我が会派としても評価をいたします。
 一方、最低賃金八百十四円を一月の法定労働時間上限百七十七・一時間で計算すると、給与は十四万四千百五十九円となり、年収でも百七十三万円程度となります。これは、いわゆる働く貧困層、ワーキングプアと言われる年収二百万円未満に当たります。また、最低賃金の上昇に伴い、最低賃金での求人が年々増加しているという実態も見られます。
 そこで、このようなデータから考えると、最低賃金が八百円を超えたとはいえ、現状の最低賃金水準では特に非正規労働者の待遇改善に不十分と思われますが、知事はどのように考えるのかお聞かせください。
 また、国の働き方改革実行計画においては、二〇二〇年度までに、最低賃金全国加重平均が千円になることを目指すということも掲げていますが、十月現在の全国加重平均額は八百七十四円であり、本県は加重平均以下となっています。また、年収二百万円以上になるためには、最低賃金が千円以上必要となります。
 そこで知事として、新たな目標を設定し、中央最低賃金審議会等へ要望することはしないのかお聞きするとともに、新たな目標として時給千円以上とすべきと我が会派は考えますが、知事の認識をお聞かせください。
 続いて、私の地元田川地域のインフラ整備、とりわけ主要地方道田川直方線バイパスの延伸整備について質問いたします。現在使用している主要地方道田川直方線バイパスは、炭鉱閉山後厳しい状況が続いていた田川市と直方市を結ぶ重要な幹線道路として、一九八一年七月に供用が開始されました。この間、田川地域から直方・北九州地域への物流、通勤などで大きな役割を果たすと同時に、幹線道路沿いには商店や住宅地などが形成されるなど、地域経済にも大きく貢献をしてきました。一方、田川直方線バイパスの田川市側は、国道二百一号においてはT字路交差点で終わっており、その後、田川市から大任町、添田町へ抜けるには彦山川の河川沿いを通る県道を迂回する必要があり、この県道では慢性的な渋滞箇所が見られるなど、市民生活に大きな影響を及ぼしています。こうした課題を解決するために、二〇一一年七月、地元政財界が発起人となり、主要地方道田川直方線延伸整備促進期成会が発足し、その後、地道な要望活動を県に対して行ってまいりました。その結果、国道二百一号から国道三百二十二号バイパスまでの区間を一般県道今任原伊田線、主要地方道八女香春線を含めて、いわゆる主要地方道田川直方線バイパスの延伸を二〇一六年度から着手したところです。田川地域は、現在、工業団地や新たな住宅団地の造成を行っており、また、近年頻発している各種災害に対応するための緊急輸送道路の整備など新たな課題もあります。これらの課題の解決のため、知事に、以下二点質問いたします。
 一点目に、国道二百一号と国道三百二十二号バイパスを結ぶ現在の彦山川沿いの県道の課題について、知事の認識をお聞きします。
 二点目に、現在着手している田川直方線バイパス延伸事業について、この事業が供用開始されることによってどのような効果があるのか、今後の取り組みも含めお示しください。
 県立高校における課外授業のあり方について、教育長にお尋ねをいたします。昨年九月議会の代表質問において、我が会派の今井保利議員が、課外授業の参加が生徒の意思に基づかないものになっている実態を明らかにするとともに、課外授業のあり方について教育長をただしました。それに対し、教育長は、「生徒や保護者の意向の確認や尊重が不十分な状態で実施している学校も見受けられる」と答弁しています。その後、県教育委員会は、昨年十一月、各県立高校に対して、一、実施手続において趣旨や内容を周知するとともに、生徒及び保護者への参加意思の確認を徹底すること、二、正課の授業の一部とみなされるものではないこと、三、教員の従事においても意向確認を徹底すること、四、会計年度終了時に残金があった場合は、原則として保護者への返金を行うこと、などの通知を行っています。また、新聞報道等でも課外授業については大きく取り上げられました。しかし、一部の県立高校では、同意しなかったら親に電話して保護者面談をするや、全員課外授業を受けるのは当然などと言われ、事実上強制されたと訴える県立高校生の声を聞いています。
 そこで一点目に、昨年十一月の県教育委員会の通知後、課外授業はどのように変化したのかお聞きします。また、さきの県立高校生の声にあるように、事実上の強制につながるような指導とならないよう、どのような指導を行ってきたのか、教育長の見解をお聞きします。
 二点目に、課外授業の選択方法についてお聞きします。課外授業の受講方法については、全科目一括の受講や、教科ごとの選択、または年間一括や学期ごとに選択の有無を聞くなど、各学校違った運用が行われているのが実態のようです。しかし、本来の課外授業の趣旨を考えると、学ぶ意欲を引き出すために不得意な教科を、生徒が主体的に選ぶことが大切だと考えます。また、その趣旨から、教科ごとに選択を可能とする県立高校も一部にあると聞いています。
 そこで、現在、課外授業の受講方法について県教育委員会としてどのように認識しているのか、お聞かせください。
 三点目に、課外授業の会計についてお聞きします。昨年十一月の県教育委員会の通知では、会計年度終了時に残金があった場合、原則として保護者への返金をすることになっています。
 そこで、現在の会計状況について適切に行われているのかお聞きするとともに、残金がかなりの額累積している県立高校があったと聞いていますが、その取り扱いについてどのようになるのかお聞かせください。
 以上、答弁をよろしくお願いします。
22 ◯副議長(畑中 茂広君) 小川知事。
23 ◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 アスベスト被害救済の状況と制度の周知でございます。石綿健康被害救済制度によります県内の救済給付申請件数でございますが、制度発足の平成十八年度から二十九年度までの間に七百六十八件ございます。そして、給付決定件数は四百四十六件となっております。また、同じ期間に申請のありましたアスベスト被害の労災保険と特別遺族給付金の請求件数は、それぞれ五百五十一件と七十二件となっておりまして、給付決定件数はそれぞれ五百五件及び四十三件となっております。県におきましては、ホームページによりましてアスベスト被害救済に関する相談窓口や申請手続について情報提供を行い、救済制度について周知を図ってきているところであります。あわせて、独立行政法人環境再生保全機構と連携をいたしまして、申請窓口を開設をしております全ての保健所やがん診療連携拠点病院などに対して、ポスターやパンフレットを配付し、その周知を図っているところであります。今後は、これらの取り組みに加えまして、県の広報紙への掲載、県医師会と連携した医療機関に対する説明会の開催などを実施いたしまして、この制度の周知啓発というものを強化してまいります。
 次に、建築物の解体時におけるアスベストに関する指導でございます。建築物の解体工事が行われる際には、大気汚染防止法及び労働安全衛生法に基づき工事事業者が事前調査を実施することとなっております。この調査の結果、飛散性の高いアスベストが確認された場合、発注者は県または保健所設置市に対し、また工事事業者は労働基準監督署に対し、アスベスト飛散防止対策について届け出を行うこととなっております。県におきましては、工事事業者に対しまして、これらの調査や届け出の義務につきまして文書で周知を図るとともに、労働基準監督署と連携して届け出が確実に行われるよう指導してきているところであります。また、届け出のありました全ての解体工事を対象に立入検査を実施をし、アスベストの飛散防止対策が確実に行われているか確認をするとともに、必要な指導を行っております。今後は、これらの取り組みに加えまして、県建造物解体工業会や県産業資源循環協会等の関係団体に対する説明会を開催をいたしまして、この法制度の周知徹底と指導の強化に取り組んでまいります。
 県有施設におけるアスベストの使用状況と対策でございます。県では、平成十七年度から二十年度までに全ての県有施設一千二百十八施設ございますが、これを対象に飛散性の高い吹きつけアスベストの使用状況を調査をいたしました。このうち、五十八の施設で使用が確認をされ、平成二十五年度までに五十四の施設で除去等の対策が完了しております。残る四施設につきましては、外壁の内側や天井裏など人の活動空間と隔離された部分にアスベストが使用されておりまして暴露のおそれがない状況にございますけれども、今後、これらの改修等の際には対策を検討してまいります。また、アスベストを含む断熱材や保温材、これについても学校や庁舎等七百九十六の施設を対象に平成二十八年度と三十年度に調査をいたしまして、いずれも暴露のおそれがないことを確認をしているところであります。県有施設を撤去する際には、これらの調査結果も踏まえながら、アスベスト関係法令及び環境省のマニュアルに基づき、アスベストの飛散防止対策を確実に講じた上で、解体工事を実施することとしております。
 次に、被害の早期救済でございます。アスベストによる健康被害につきましては、長期にわたる潜伏期間を経て生命や健康に影響を及ぼすため、因果関係の特定が非常に困難であります。こうしたことから、個別の因果関係を問わず社会全体でアスベストによる被害者の経済的負担を軽減することを目的といたしまして、いわゆる石綿健康被害救済法に基づく救済制度が設けられたものであります。現在、この制度では補償されない慰謝料などを求めて、国や企業に対し損害賠償を求める裁判というものが係属していることは承知をいたしておりますけれども、県といたしましては、この救済制度が安定的、着実に運営されることが一人でも多くのアスベスト被害者を迅速に救済することにつながっていくものと考えております。このため、制度の周知や石綿健康被害救済基金への拠出というものを実施をするとともに、国に対しては、全国知事会を通じまして、救済制度を初めアスベスト対策の充実強化、これについて求めているところであります。
 次に、地域貢献活動評価項目の検討状況でございます。企業における労働者の賃金向上の取り組みや、働き方改革を通じた労働環境改善の取り組みを地域貢献活動における加点評価の対象とすることにつきまして、本年十一月、労使双方の意見を聞く場を設けたところであります。その結果、働き方改革に資する項目については労使ともに積極的に進める立場でありまして、これを加点評価の対象とすることに異論はないと。次に賃金については、本来労使間で自主的に決定されるべきものである。次に、本制度の対象となるのは入札に参加する元請企業であるため、賃金にかかわる項目を加点評価の対象としますと元請企業の賃金のみが上昇し、下請、孫請へのしわ寄せが懸念されることから、慎重に検討すべきであるとの御意見をいただいたところであります。現在、こうしたいただいた御意見を踏まえ、どのような項目を加点評価の対象にするのか検討を進めているところでございます。
 次に、最低賃金の水準についてお尋ねがございました。本県は、全国で唯一、国に対して最低賃金の引き上げの提言を継続して行ってまいりました。この結果、本県の最低賃金は八百十四円となりまして、これまで目標としていた県内の生活保護の水準であります八百円を超えることができました。これは大きな前進であると考えております。一方で、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇には依然として差があり、非正規雇用労働者の賃金は低い状況にございます。このため、同一労働同一賃金の実現と、着実な最低賃金引き上げの継続が必要であり、県としてもその旨、国に対し要望をしているところであります。
 新たな目標の設定についてでございますが、労働者の賃金が上昇することで消費が拡大をし、企業収益の向上にもつながるという日本経済の好循環が生まれるわけであります。この好循環を継続していくためにも、最低賃金の引き上げの継続は必要であると考えております。これまで本県が行ってまいりました最低賃金引き上げの要望は、国が目標をまだ示していなかった時期から明確な目標を定めて要望してまいりましたこと、それを達成したことに大きな意味があったというふうに考えております。現在、国においては、全国加重平均で千円を目指すと、その目標を掲げておりますので、まずはこの国が示しております目標の達成に向けた着実な引き上げを求めていきたいと考えております。また、地域ごとに最低賃金の引き上げ額を定めております現行のランク制度におきましては、上位県と下位県との格差が拡大することになりまして、本県の場合、全国平均を下回ることとなっております。このため、本年八月、全国知事会から国に対し、地域間格差につながっているこのランク制度を廃止をし全国一律の最低賃金制度を実現すること、最低賃金の引き上げによって影響を受ける中小、小規模事業者への支援を強化すること、これらについて提言を行ったところであります。
 次に、国道二百一号と国道三百二十二号バイパスを結ぶ、彦山川沿いの現在の県道の課題でございます。現在供用中の田川直方線バイパスから国道二百一号を通り国道三百二十二号バイパスを経由して大任町、添田町へ向かうためには、彦山川沿いを通る県道田川直方線、今任原伊田線、八女香春線を利用する必要がございます。しかしながら、この区間にはJR日田彦山線との立体交差部で冠水の危険、高さ規制、道路の幅が狭いといった通行支障箇所がございまして、また国道二百一号との交差点であります東大橋交差点におきましては、交通渋滞も発生していると、このように認識をいたしております。
 主要地方道田川直方線バイパス延伸事業における効果と今後の取り組みでございます。県におきましては、国道二百一号バイパス入口交差点から南側への延伸を計画をいたしまして、国道二百一号から国道三百二十二号バイパスまでの約四・三キロメートルの区間を、平成二十八年度から事業着手しております。現在、用地買収を進めているところでございまして、一部工事にも着手したところであります。本線バイパス延伸事業によりまして、筑豊地域の南北の交通軸の強化が図られますとともに、東大橋交差点の渋滞の緩和、これも期待できます。また、冠水の危険や幅員狭小など通行支障箇所を回避できることで災害時における救援物資等の輸送にも資する道路となります。さらに延伸区間の周辺には、観光、産業振興の拠点となります道の駅おおとう桜街道や桑原工業団地などがございまして、これらへのアクセスの向上というのも期待できるところであります。今後、この早期完成に向けて地元の皆様の御理解と御協力をいただきながら、用地買収あるいは工事を着実に進めてまいります。
24 ◯副議長(畑中 茂広君) 城戸教育長。
25 ◯教育長(城戸 秀明君)登壇 課外授業の現状と指導の取り組みについてでございます。本年度の課外授業につきましては、その実施手続と内容、教員の従事及び会計に関し、全ての学校で昨年十一月の通知に基づき確実に実施されていることを、県教育委員会として確認をしております。その結果、課外授業を実施している普通科高校六十三校のうち、参加率一〇〇%の学校数は昨年度の五十校から本年度は一校のみとなっております。また、課外授業の適正な実施を徹底するため、チェックリスト等により状況把握に努めるとともに、参加を強制されたと受け取られかねない不適切な指導や、参加していない生徒が定期考査等で不利となる取り扱いなどをしないよう校長会等で具体的な指導を行っております。
 課外授業の受講方法についてでございます。現在、一年次から教科ごとに選択できる学校は八校にとどまっておりますが、二年次からは進学や就職の進路希望に応じ受講する教科を選択できる学校が増加し、三年次では半数以上の学校が選択制となっております。また、参加希望の確認時期につきまして、学期ごとに行っている学校は半数程度でございますが、通年で申し込みを行う学校であっても、希望により中途で受講内容の変更を認めるなど柔軟な対応がなされております。県教育委員会といたしましては、課外授業は生徒の進路実現を図る上で重要な機会であり、生徒、保護者のニーズを踏まえ、多様な学習内容が提供されることが望ましいと認識しております。このため、学期ごとの意向確認を行うとともに、生徒の進路希望や習熟の程度等の実態に応じ、受講できる教科等の選択肢を拡大するよう各学校を指導してまいります。
 課外授業の会計についてでございます。平成二十八年度末時点で、一部の高校において会計報告の不備や余剰金の取り扱いなど適切ではないと思われる事例がありました。それらの学校に対しては個別に調査を行い、改善が必要な点について指導をしており、平成二十九年度からは課外授業を実施している全ての県立高校で適正に会計処理がされております。また、累積している余剰金については、各学校の課外授業の主催者でありますPTAにおいて、課外授業に係る物品の購入や進路指導費、生徒会費等へ繰り入れるなど、役員会、総会等で説明し、承認を得た上で、生徒の教育活動に還元されるような取り扱いがなされております。今後も保護者負担軽減の観点から、引き続き会計処理が適切に行われるよう各学校に指導するとともに、校長協会や事務長会に対しても協力を要請してまいります。
26 ◯副議長(畑中 茂広君) 佐々木允君。
27 ◯三番(佐々木 允君)登壇 知事に、最低賃金に関して二点再質問をいたします。
 小川知事は、二〇一一年から毎年、できるだけ早期に本県の最低賃金を八百円以上にするよう国や中央最低賃金審議会に意見書を出されてきました。しかし、この具体的な時給を示し、国に意見書を知事が提出するという取り組みは、そもそも麻生県政時代に始まったことであります。また、知事は、国が示した全国加重平均千円の達成のために引き上げを求めると答弁しています。これは、これまで知事が続けてきた本県の最低賃金目標の額を明示した上での要望を、今後は行わないということになります。これでは、国の方針に倣う姿勢に終始するだけで、知事独自の判断をやめることになり、これまでの取り組みから大きく後退することになります。
 そこで一点目に、知事がこれまで最低賃金八百円以上と述べてきたように、本県の新たな最低賃金の目標を、知事が指し示すことはされないのか、するのかしないのか、明確にお示しください。
 二点目に、知事は国に引き上げを求めるとありますが、これまでと同じように、国や中央最低賃金審議会等への意見書を提出されるのか、引き上げを求める手法について具体的にお示しください。
28 ◯副議長(畑中 茂広君) 小川知事。
29 ◯知事(小川 洋君)登壇 新たな目標の設定でございますけれども、先ほど御答弁いたしましたように、今八百円を超えるところまで来たわけでございますが、現在、国のほうでは全国加重平均で千円という目標を掲げておりますので、まずはこの目標の達成に向けた着実な引き上げというものを求めていきたいと、このように考えているところであります。
 その上で、国に対してどういう対応をするかということでありますが、私は先ほど御答弁いたしましたように、最低賃金の引き上げというのは日本経済の好循環を継続していく上で必要でありまして、一方で、一歩一歩確実に進めていかないかん、そういう課題であるというふうに認識しているわけであります。引き続き、県として国に対し適切かつ着実な最低賃金の引き上げ、これについて要望を続けていきたいと、このように思います。
30 ◯副議長(畑中 茂広君) 佐々木允君。
31 ◯三番(佐々木 允君)登壇 御答弁をいただきましたが、結局、知事は、幾らとするかという具体策を最後まで述べることはしませんでした。結局、知事がみずから、県として目標を指し示さないということになり、みずから決めるというリーダーシップを、残念ながらここでも示されなかったことになります。これまで県議会では、各会派の議員から、知事のリーダーシップの不足が指摘されてきました。またここでも同じ状況が繰り返されたこと、要するにこれまでは麻生県政から続けてきたことを踏襲する、そして今後は国が言うことをそのままやっていく。結局、知事としてどのようにしていくのか、そのことについて述べないというのは、極めて残念だと言わざるを得ません。引き続き、知事は本県の最低賃金目標額を具体的に指し示し、それを国等に意見していくこと、そのことについて会派として強く要望し、代表質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
32 ◯副議長(畑中 茂広君) 本日の代表質問はこれまでとし、残余は十二月十日、取り進めることといたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
          午 後 三 時 二十一分  散 会

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