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令和2年6月定例会(第12日) 本文 2020-06-16
◯二十二番(佐々木 允君)登壇 改めまして、皆様、おはようございます。民主県政クラブ県議団の佐々木允です。ただいまより、麻疹、風疹の排除について、そして母子の健康促進に向けたさらなる取組、とりわけ電子母子手帳について質問をいたします。
 まず、麻疹、風疹の排除についてです。新型コロナウイルス感染症は、御存じのとおりウイルスによって引き起こされる病気です。日本におけるウイルスとの闘いは極めて古く、例えば奈良の東大寺の盧舎那仏像(大仏)は、当時大流行したウイルスによる疫病、天然痘を鎮めることなどを目的として建立されたものであります。また、私の地元田川市で毎年行われている風治八幡宮川渡り神幸祭、知事も毎回来ていただいておりますけれども、これも永禄年間の一五五八年、当時の流行した疫病の終息を神社で祈願をし、その成就のお礼として奉納されたことが始まりだとされています。明治期に入り、近代国家や地方行政の制度設計が行われる中、感染症対策は、一八九七年の伝染病予防法制定以降、公衆衛生体制の整備も相まって現在の体制となっており、都道府県は、保健所を中心に公衆衛生に極めて重要な役割を担っています。新型コロナウイルス感染症対策はもちろん、これまで長年にわたって感染症対策に鋭意取り組まれた本県職員、とりわけ保健医療介護部の皆様に心から敬意と感謝を申し上げます。
 では、今回取り上げる麻疹、風疹について若干の状況を申し上げると、例えば麻疹については、その昔、麻疹にかかったら、生きるか死ぬか分からない命定めの病気とされ、一九六〇年代には毎年二千人を超える死亡数がありました。その後、予防接種によって減少したものの、本県も二〇〇八年、流行をしております。ただし、その後、徹底した予防によって、二〇一五年には、WHO(世界保健機関)は日本を麻疹排除国に認定されています。一方、風疹については、二〇一三年に風疹が大流行し、一万四千人が罹患、二〇一八年にも大都市圏で風疹の患者数が増大し社会問題となり、現在も排除国として認定をされていません。
 麻疹、風疹は、感染力の高いインフルエンザの数倍の感染力があり、特に妊婦が風疹に罹患した場合、胎児は先天性風疹症候群を発症し、様々なリスクを胎児に生じさせてしまいます。新型コロナウイルス感染症と麻疹、風疹は同じウイルスによって発症する病気でありますが、麻疹、風疹はワクチン接種によって終生免疫が獲得をされ、そしてほぼ罹患しないという点で、この新型コロナウイルス感染症と大きく違います。本件については、二〇一八年二月定例会でも私は質問をし、その後、県で様々な対策が講じられたことだと思います。さらなる対策強化を求める立場から、以下、質問をいたします。
 まず一点目に、麻疹、風疹に対する近年の本県の発生状況はどのようになっているのか。また、それに対する知事の認識をお聞きします。
 続いて、風疹対策について以前質問して以降、本県としてどのような取組を行い、どのような成果があったのか、麻疹対策と併せ、以下、お聞きをしたいと思います。
 まず、麻疹、風疹を排除するに際して最も有効な混合ワクチン、MRワクチンの接種についてであります。現在、この予防接種は、第一期を満一歳児代で、第二期を五歳以上七歳未満で、次年度に小学校に入学する年長児になりますが、その子供に接種することとなっています。さて、その接種率について、国はいずれも接種率九五%を目標としており、市町村ごとにその接種率の状況を公表しているところです。この接種率については、前回質問した際も、九五%を下回る市町村があることも課題となっていることを述べさせていただきました。
 そこで、県全体の接種率と併せて、市町村別の接種率の現状について、現在のところをお示しください。また、実態について知事はどのように認識しているのでしょうか、併せてお願いをいたします。
 さて、風疹については、二〇一八年七月以降、大都市圏を中心に患者数が増大したことなどを受け、風疹の追加的対策として、風疹に係る予防接種を公的に受ける機会がなかった一九六二年四月二日から一九七九年四月一日までの間に生まれた男性を新たに風疹の定期接種対象者として、原則無料で定期接種できる仕組みが昨年より開始をされたところであります。そして、二〇二〇年七月、来月までに対象世代の男性の抗体保有率を八五%に、二〇二一年度までに同じく九〇%に引き上げるとしており、対象者にはクーポン券の郵送も順次実施をされているところであります。また、風疹の抗体を、県の実施率の向上のためには、国は大企業、中小企業、自営業者等、そして公務員と四区分に分けて、それぞれの実施率向上に向けた取組方針を定めています。特に公務員については、責任者を選出、幹部会議での周知、そして接種状況の調査など詳細に定めているところです。
 そこで、国が求めた地方公務員向けの進捗状況に基づき、本県職員は何名抗体検査を受診しているのかお答えをください。その上で、本県職員については本施策を牽引する立場から、対象者全員の抗体検査の実施の有無を把握するとともに、未実施者に対しては検査を促し、全員接種を目指すべきだと思いますが、いかがでしょうか。知事の答弁を求めます。
 また、市町村が実施する集団健診において、抗体検査の実施を可能としている市町村の現状もお示しいただき、集団健診においての抗体検査の促進についても併せて知事の認識をお聞きします。
 さらに、来月となりました二〇二〇年七月までに、対象者の抗体保有率が国の目標の八五%を本県は果たして達成できるのか。この現状に対する知事の認識、また、さらなる取組についてもお聞かせください。
 さて、MRワクチン接種率の過去のデータを振り返ってみたいと思います。遡ること十年前においては、本県のMRワクチン第一期接種率は、県全体でも八九・七%、九五%以上を達成している自治体は、当時六十市町村中僅か十三市町でありまして、中には四五・五%しか接種率が達成できていない自治体もあったほどです。また、現状においても、残念ながら私の地元田川地域を中心に接種率が低い状況が長年続いています。ということは、ワクチン接種を行わないまま成人となった方が相当数いるということになります。
 そこで知事にお聞きします。まず、そもそも未接種者への対策は、これまでどのようにしてこられたのでしょうか。また、未接種者の多い地域はどのような問題が発生すると思われるのか、それぞれお答えください。
 その上で、未接種者の対策を、とりわけ低率だった地域を中心に取組を強化すべきだと思いますが、その取組についてお聞かせください。
 この項の最後に、麻疹、風疹の撲滅に向けたさらなる目標設定、また知事の決意についてお聞きします。二年前、二〇一八年七月以降に風疹患者が増大した都県は、いずれも県全体では接種率は九五%を超えておりました。にもかかわらず患者数が増大したということは、よりきめ細かい単位、市町村単位での接種率向上に向けた明確な指標を指し示すことが本県に求められているのではないでしょうか。
 そこで、本県として、麻疹、風疹の撲滅に向けて、市町村単位で、国、県と同様に第一期、第二期それぞれにおいて接種率九五%以上の達成といった明確な目標を設定すべきだと思いますが、いかがでしょうか。また、目標達成に向けた市町村への支援等の取組についてお聞きします。その上で、麻疹、風疹撲滅に向けた知事の力強い決意をお聞かせください。
 次に、母子の健康促進に向けたさらなる取組、とりわけ電子母子手帳について質問をいたします。先ほど述べた麻疹、風疹のワクチン接種は、母子の健康促進にも大きな役割があり、いずれも母子健康手帳の活用がされる小学校入学以前に実施をされ、この母子健康手帳に記録をされます。このほかにも母子健康手帳は、妊娠期から乳幼児期までの健康に関する重要な役割を担うものとして、母子、そして父親も含め非常に大切な役割があります。
 そこで一点目に、母子健康手帳のこれまでの歴史や役割、そして意義について知事の認識をお聞きします。
 次に、近年注目されている母子健康手帳の電子版についてお聞きします。子育て世代のほとんどはスマートフォンを活用し、日々の生活を送っているところであります。ICTを活用した子育て支援サービスの充実も様々な形で図られてきました。そういった中、近年、母子健康手帳の電子版が注目をされています。これは、これまで手書きで行ってきた記入、記録等の作業の効率化や、子育て世代に有益な情報をポップアップ形式で入手できるなどの機能が付与されています。
 そこで二点目に、県内市町村における電子母子健康手帳の取組状況、その効果や有用性について、知事の認識をお聞きします。
 三点目に、電子母子健康手帳を導入する市町村を増やすために、県としてどのように取り組むのか、知事のお答えをお聞かせください。
 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
7 : ◯副議長(原中 誠志君)↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット)
◯副議長(原中 誠志君) 小川知事。
*知事答弁
8 : ◯知事(小川 洋君)↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット)
◯知事(小川 洋君)登壇 お答えを申し上げます。
 まず初めに、麻疹、風疹の発生状況でございます。本県の麻疹は、平成三十年に二十人と多くの患者さんが発生をしておりましたが、昨年は十四人、今年は六月十四日現在でございますが一人、そこまで減少してきているところでございます。また、風疹につきましても、同様に平成三十年、百六十七人と多くの患者が発生しておりましたけれども、昨年は八十五人、今年は六月十四日現在で三人と減少してきているところであります。麻疹、風疹の発生の予防、そしてそれぞれの感染の拡大の防止を図っていくためには、引き続きその発生状況、これをしっかり注視をしていきたいと思っております。
 次に、麻疹、風疹のワクチンの接種率についてお尋ねがございました。平成三十年度における本県の麻疹ワクチンの接種率でございますが、第一期は一〇一%、第二期は九五・三%、また風疹ワクチンの接種率は、第一期は一〇一%、第二期は九五・二%で、いずれも目標の九五%を上回っているところであります。また、第一期につきましては、麻疹、風疹とも我が県は全国一位でございます。第二期につきましては、麻疹が十四位、風疹が十六位と全国的にも高い接種率となってございます。
 次に、市町村別にこれを見ていきますと、目標値であります九五%を下回っている市町村数は、前年と比べますと、麻疹、風疹ともに第一期は二十八から十八まで、また第二期は四十から二十六まで、いずれも改善を期しておりますけれども、依然として目標値を下回っている市町村があるわけであります。県として、その接種率を引き上げていくよう、今後支援をしていく必要があると考えております。
 次に、風疹抗体検査の追加対策事業についてでございます。まず、本県職員に対しましては、国からの依頼を受けまして、昨年度から職場での定期健診時に、市町村が対象者に発行しておりますクーポン券を利用して検査が受けられるようにしているところであります。定期健診は、六月から八月にかけて実施をしているところでございますが、昨年の場合、クーポン券の発送が九月になった市町村もありましたことから、昨年度のクーポン券対象職員八百八人おりましたが、そのうち定期健診で受診できた者は七十名にとどまっております。今後、約二千五百人、対象職員がおりますけれども、この全員について令和三年度までに検査を完了させていこうと考えておりまして、今年度は、対象者に直接チラシの配付を行い、その受検を働きかけているところであります。
 また、県内五十三の市町村で、市町村が実施をしております集団検診の場で、対象となる住民の皆さんが風疹抗体検査を受けることができるようになっております。昨年十一月末時点におきまして、本県における抗体検査受診率を見ますと、二六・三%となっております。全国平均三一・六%と比べ低い状況にございますが、今年の三月末時点で見ますと、その速報値なんですが、三四・三%と着実に上がってきているところであります。
 抗体保有率八五%を達成していくためには、対象となる世代がきちっと抗体検査を受ける、そしてその結果が陰性の場合はワクチン接種をしっかり受けてもらう、これが必要であります。県におきましては、これまで対象者への受診勧奨を行うとともに、事業者に対しましては、対象となる従業員が抗体検査あるいは予防接種のために医療機関等を受診しやすく配慮していただくよう呼びかけを続けてまいりました。また、昨年度受診率が低かった理由として、先ほども申し上げましたように、一部の市町村がクーポンの発行が遅くなったということがありました。そういうことから今年度は、市町村に対し、早期に発行するよう働きかけをしているところであります。今後さらに、実施主体であります市町村としっかり連携して、引き続き様々な機会を捉えて受診率の向上を図ってまいります。
 次に、麻疹、風疹ワクチン未接種者に対する対応でございます。麻疹は、議員も御説明ありましたけれども、感染力が非常に強い上、罹患をいたしますと、まれに急性脳炎を発症し、重篤な後遺症が残ることがございます。また、風疹は、妊婦が感染をいたしますと、白内障、先天性心疾患、難聴といった特徴を有する先天性風疹症候群のお子さんが生まれる可能性があるわけであります。このため県におきましては、麻疹の定期予防接種を受けていない乳幼児と接する機会の多い児童福祉施設職員を対象としたワクチン接種の費用の補助を行っているところであります。また、妊娠を希望される女性や妊婦の配偶者等を対象とした風疹抗体検査費用の助成も行うとともに、その結果、抗体価が低かった方に対し、ワクチン接種費用の補助も行っているところであります。
 接種率の低い地域におきましては、患者が発生した場合、その感染が拡大する危険がございます。例えば議員も御指摘がありましたけれども、田川地域があるわけですが、平成三十年度から県保健所職員が市町村に対しまして、一歳六か月健診時に接種状況を確認させてもらいまして、未接種者に再勧奨する取組を促しているところであります。また、乳幼児のいる生活保護世帯をケースワーカーの方が訪問する際には、リーフレットを用いて丁寧に必要性を説明をし、接種を促しているところであります。
 接種率の目標達成に向けた市町村に対する支援でございます。麻疹、風疹は、先ほども申し上げましたように、感染力が強く、感染をいたしますと様々な合併症を発症する可能性がある一方で、これも御指摘がありましたが、予防接種を受けますと終生免疫を獲得することができる、このようにされているわけであります。接種率の目標でございますけれども、現行予防接種法に基づいて国が指針を出しております九五%以上と、これが設定されておりますことから、実施主体であります市町村のそれぞれがこの九五%以上を目標に取り組んでいく必要があると、このように考えております。このため県におきましては、それぞれの市町村で接種率が九五%以上になるよう支援をしていくことといたしておりまして、市町村を対象とした研修会において、接種率の高い地域の事例の紹介を行っていきたいと思います。また、かかりつけの小児科医等からの保護者への接種の勧奨、これは非常に効果的であります。したがいまして、地域の医師会に対して働きかけを行っているところでございます。このように県、市町村、医師会等関係機関と連携をいたしまして、麻疹、風疹の排除に取り組んでまいります。
 次に、母子健康手帳についてお尋ねがございました。母子健康手帳の原型は、死産の防止等を目的として昭和十七年から始まった妊産婦手帳、これにあると言われております。昭和二十三年には対象が小児まで拡大をされ、現在では母子保健法に基づいた母子健康手帳として市町村から交付がされているところであります。母子健康手帳は、妊娠の経過、出産の状況、そして出生後のお子さんの発育や発達など母子の健康状態を記録をし、管理をすることによりまして、必要な保健医療の支援につないでいく大切かつ有益なものである、このように認識をいたしております。
 その母子健康手帳に、最近、併用するアプリが導入されているわけでございます。これまでの紙の母子健康手帳に加えまして、健診の結果、予防接種、そして成長の記録といったものを利用者が入力をするアプリを導入する市町村が増えております。本県内におきましては田川市、行橋市など十一の市町が導入をしているところであります。これらのアプリは、スマートフォン上で子育ての記録をいつでも確認することができ、また健診や予防接種のスケジュールを管理できるなど、特にデジタルに慣れ親しんだ子育て世代にとりましては大変便利なサービスであるというふうに考えております。また、市町村は、必要な情報を配信することによって、確実な受診や接種につないでいくことができるようになります。県といたしましては、この市町村の母子保健担当者を対象としてやっております研修会において、このようなアプリの有用性について紹介をさせていただきます。

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