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敗戦70年に当たって

2015年08月15日

 今日は日本が敗戦して70年目となります。

 戦後70年、憲法9条のもと平和主義を貫き、国際貢献でも非軍事の分野で様々な貢献をしてきた日本。昨年のNHK特集で同年3月に退官した海上自衛隊前佐世保地方総監の吉田正紀さんは、退官する時、以下のような言葉を残しています。

 「一発の銃弾も撃たず、一発の銃弾も撃たせず、この国を平和のうちに、静かに制服を脱ぐことを、ささやかな私の誇りとしたい」

 なるほど、自衛隊の皆さんはこのような強い想いを持っていたのかと、自戒を込めつつテレビを見入っていました。
 憲法9条を生かした護憲政治の実現を訴える政治家としては、自衛隊には時に基地前でシュプレヒコールを上げることもしばしばです。しかし、このような想いを決して外部には言わずに任務を遂行していることを、私たちは決して忘れてはいけないと思っています。
 
 そのような中、政府は集団的自衛権の行使を可能とする、いわゆる「戦争法案」を現在審議しています。専守防衛を拠り所としてきた自衛隊は、集団的自衛権の工事によって日本とは関係のない戦闘行為に参加することになります。多くの憲法学者、元最高裁判事などからも違憲性が明確に言われるのももちろんですが、今回の件で最も前線で立ち向かうのは、紛れもなく自衛隊です。

 誤解を恐れずに言えば、70年にも及ぶ平和は、決して憲法9条だけでなしえたものではないと思っています。むしろそれ以上に、戦争を当事者として肌身で感じた世代が、再び戦争の惨禍をつくらないという確固たる意志、国民の戦争への強い嫌悪、平和国家建設への並々ならぬ想いなどがそこにあった部分も大きいと思います。
 
 私も含め、太平洋戦争は歴史の1ページとなりつつあり、当事者世代も当時のことを語れる方は本当にわずかです。戦争がリアルからバーチャルにナルになってきた今日、これまで以上に強い意志と決意で戦争に向かうあらゆる事柄に抗していくことで、ようやく平和はかろうじて保たれる、と思っています。

 確かに国際情勢の変化は著しく、このままでいいのか、という議論はあってしかるべきです。平和を訴えるからこそ、平和を築くための手法について、深く考察し、論じていくことが必要です。

 ただし、現在の戦争法案は明らかに違憲であり、成立させるわけにはいきません。憲法9条のもと、平和外交に基づく非軍事支援など多方面からの支援を拡充することを、地方政治家の一人としてこれからも訴えていきます。

 

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