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里親支援 事業拡大を明言

2021年09月22日

一般質問終わりました。

 児童虐待が2020年度初めて1万件を超え10,272件となったことが明らかとなり、今後の体制強化に言及がありました。

 また、里親等委託については現在一部児童相談所で行っている里親支援のNPO委託を、県内全域の児童相談所に広げることも表明されました。

 引き続き、しっかりがんばります!

【以下質問答弁本文】

民主県政県議団、田川市選出の佐々木允です。通告に従い、里親等委託の推進について質問致します。

さて、知事、本日はこの里親等委託に関係の深い記念日です。今日は「孤児院の日」と日、となっています。孤児院は現在の児童養護施設ですが、岡山県の医師、石井十次(いしいじゅうじ)が1887年、明治20年の今日、9月22日に、岡山県に日本初の孤児院を創設したことを記念して創設されました。

石井十次は今のような制度がほとんどなかった明治の代に、「家族や兄弟のぬくもり」を大切にし、岡山県や東北の飢饉によって多くの孤児が出た際もすぐにかけつけ、孤児をすべて受け入れたと言います。児童福祉の父、と言われる石井十次のすばらしい行動に、知事も思いをはせて頂きながら、質問に臨んで頂ければ、幸いです。

 まず、里親等委託推進に入る前に、里親関係と関係の深い、児童虐待問題について若干、お聞きします。

 去る8月27日、厚生労働省は、昨年度に全国の児童相談所が対応した虐待相談件数を公表しました。これによると、全国の件数は205,029件と1990年の統計開始以来、初めて20万件を超えています。

 そこで、1点目に、本県における2020年度の児童虐待対応件数は、どのようになっているのか、また、年々増加する児童虐待を踏まえた、虐待の防止に係る知事の思いについて、お聞かせ下さい。

本県では、2018年以降、虐待により8人の子ども、特に私の地元田川ではこれまで、4人の子どもの命が奪われるという大変痛ましい事案が発生しています。きわめて憂慮すべき事態であり、二度とこのようなことを起こしてはならないと考えています。

我が会派は、6月定例会代表質問においても、度重なる子どもの虐待による死亡事例、増加する相談件数を踏まえ、児童相談所の業務執行体制の抜本的強化が必要であるとし、職員の更なる増員や施設面の充実について質しました。

知事からは、「昨今の児童虐待件数の増加や事案の複雑困難化に対応するため、児童福祉司の計画的増員や一時保護所の改修等に取り組んでいく」との答弁をいただいたところです。

 また、先程申し上げた「虐待による死亡事件」については、大学教授、弁護士、医師など外部有識者で構成される社会福祉審議会児童福祉専門分科会の「児童虐待事例等検証部会」による検証が行われ、「乳幼児健診の未受診が続く場合」や「子どもに会えない状態が続く場合」に、児童相談所と市町村が連携して子どもの安全確認を行う「福岡ルール」の導入や、市町村の要保護児童対策地域協議会で支援の対象となる「全ての虐待ケース」について、児童相談所が主体的にリスク判断を行うなど、具体的な提言が出されています。

これらは、児童虐待を防ぐうえでは極めて重要であります。知事におかれては、この提言に、しっかり取り組んで頂きたいと思います。

 さて、児童相談所では、こういった虐待などに対応し、子どもを家庭から緊急的に引き離す必要がある場合や、保護者の病気による入院、失踪などで他に子どもを養育する者がいない場合には、児童相談所に併設される一時保護所等で、子どもの安全確保のための保護を行っています。

一時保護された子どもたちは、児童相談所や市町村の助言・指導等により、親子の関係が戻るなどして、再び家庭に帰っていくことになります。

しかしながら、それが難しい場合は、児童養護施設や里親家庭などで養育が行われることとなります。いわゆる「社会的養護」、社会全体で子どもを養育していくという考え方であります。

 国は、2016年の児童福祉法改正により、「子どもは権利の主体であること」を明確化するとともに、「家庭養育優先の理念」を規定しました。

これは、家庭は、子どもの成長や発達にとって最も自然な環境であり、子どもの心身の健やかな成長や発達のために大変重要であることから、「社会的養護」は、できるかぎり家庭と同様の養育環境で行われる必要があるとし、実親による養育が困難であれば、特別養子縁組による永続的な解決を図ることや里親による養育を推進することを明確化したものです。

私は、虐待や親の病気など様々な理由により、実親家庭における養育が難しくなった子どもに対し、家庭と同様な環境の中で養育を提供する里親制度は、とても重要な取組みであり、ぜひ本県でのさらなる施策充実を図って頂きと考えています。

 県が2020年3月に策定した「福岡県社会的養育推進計画」では、里親やファミリーホームへの委託を推進するとし、社会的養護を必要とする子どものうち、里親家庭等で生活する子どもの割合を示す「里親等委託率」を計画の目標値として掲げられています。計画では、年齢別に分け、2024年度(令和6年度)までに、3歳未満は、52%、3歳以上就学前は、47%、就学期以降は30%とするとされています。計画時の基準となる実績値は、2018年度(平成30年度)の3歳未満が10%、3歳以上就学前16%、就学期以降23%ですから、実績からすると高く設定されているとは思います。

しかしながら、福岡市の2018年度の実績値が、3歳未満54%、3歳以上就学前64%、就学期以降45%であることを考えると、本県として、さらなる努力が必要と感じます。

そこで、2点目に、計画策定から約1年半 が経過しておりますが、本県の直近の里親等への委託率は、どのようになっているのか、お聞きします。

 今後、より一層、里親家庭での養育を進めて行くための取組みが求められています。里親等への委託を進めていくには、様々な子どもの適性や状況に応じ、子どもにあった養育がなされるよう、里親制度についての理解が深まっていくこと、そして、愛情豊かに子どもを養育していただける里親に一人でも多くの方になっていただくことが重要であると考えます。

また、既に子どもを預かって養育されている里親の方に対する、相談支援などしっかりとアフターフォローを行い、養育力を高めていただくことも必要です。

こういったことを通じ、多くの里親の方による質の高い養育を実現していくことが、なにより重要と考えます。

知事は、今年3月に発表した政策集において、「子どもの貧困ゼロに向けた社会づくりの推進」や「きめ細かな対応が必要な子どもへの支援」を掲げられ、その中で、「社会的養護の充実」、特に里親委託の推進について言及されています。

 そこで3点目に、知事は、この里親制度の意義について、どのように認識されているのか、また、県では、里親等への委託を進めて行くため、どう取り組んでいかれるのでしょうか、それぞれお答え下さい。

知事の子どもに対する愛情にあふれた、力強い答弁を期待し、質問を終わります。

(2694文字)

【知事答弁】

(問 児童虐待対応件数について)

 両政令市を含めた県内の児童相談所が昨年度、対応した児童虐待の件数は、10,272件となっており、過去最高となっている。

 子どもの虐待は絶対に許すことができない。子どもの生命と権利を断固として守っていかなければならない。

 子どもを虐待から守るためには、県民をはじめ、県、市町村、学校、医療 機関等が、子どもに対してのそれぞれの責務と役割をしっかりと認識し、より緊密に連携していくことが不可欠である。このため、これらを明確にした条例を、来年2月議会の提案に向けて、準備しているところである。

 あわせて、児童福祉司の計画的な増員を図るなど、体制強化に取り組んでまいる。

(問 里親等への委託について)

 昨年度の本県における里親等への委託率は、3歳未満の児童で13.9%、3歳以上就学前の児童で24.5%、就学期以降の児童で24.7%となっている。

 虐待や親の病気など様々な理由により、家庭における養育が困難になった子どもに対し、温かな愛情と正しい理解を持った家庭の中で養育を提供する里親制度は、子どもの健全な育成を図る上で、とても大事な取組であると考えている。

 県では、里親登録者を拡大するため、平成24年度から、児童相談所に里親委託を推進する専任の職員を配置し、児童養護施設等の里親支援専門相談員と連携しながら、

 ① 里親制度を周知するための説明会

 ② 里親になりたい方への養育技術習得の研修会

 ③ 里親の不安や悩みを解消するための、里親同士で情報交換を行う里親サロンの開催や児童を委託した里親への訪問支援に取り組んでいる。

 また、昨年度から、「福岡児童相談所」と「久留米児童相談所」において、専門性と経験を有し継続した里親支援を行っているNPO法人等に委託することにより、フォスタリング機関を整備し、里親の募集から研修、委託後のフォローまで一貫した里親支援に取り組んでいる。

 今年度は、これを「田川児童相談所」、「宗像児童相談所」に拡げ実施しているところである。

 こういった取組により、今年9月末現在の里親登録数は、330人と、この一年半で62人増加している。

 今後は、この取組を県内全ての児童相談所に拡大してまいる。

【佐々木再登壇】

 要望を1点致します。

 里親等委託率についてですが、今年3月末で3歳未満児が13.9%であり、社会的養育推進計画において3年後に達成すべき目標52%と比較すると、実に3.74倍も開きがあることも分かりました。

 またこの3歳児未満児童の委託率が、3歳児以上就学前、就学期以降の3つの指標の中で、最も目標と現状に差があるのが現状です。

 この3歳児未満児童は、家庭的養護がとりわけ求められる年齢、特別養子縁組にとっても重要な年齢です。

 里親委託に関するNPO委託が県内全域に拡大することも表明されました。ここで3歳未満児童の強化をぜひ図って頂きと思いますし、NPOの取り組みに県行政もしっかり伴走していただき、目標の達成以上の成果がでるよう強く要望し、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。


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