本文の始まりです

田川市は1週間に1回、虐待相談があっている

2013年08月21日

 先日市役所から、田川市における平成24年度の虐待の現状について資料を頂きました。その中で田川市の児童虐待の数字について知ることになりました。

 まず児童虐待相談受付件数は以下の通りです。

  • 2005年 45件
  • 2006年 51件
  • 2007年 46件
  • 2008年 30件
  • 2009年 29件
  • 2010年 43件
  • 2011年 37件
  • 2012年 57件

 おおむね横ばいで推移していましたが、昨年度は一気に増えています。昨年度は6.4日に1回、児童虐待に関する相談を受けていることになります。

 続いて虐待相談をどこから受けたのか(経路)については以下の通りです。

  1. 都道府県     21件
  2. 学校        12件
  3. 市町村       8件
  4. 保育所       5件
  5. 家族・親戚    5件
  6. 近隣・知人    3件
  7. 児童福祉施設   1件
  8. 警察等       1件
  9. その他       1件

 都道府県や学校、市町村といった公的機関がほとんどで、近隣や知人が気づく場合はほとんど見受けられないのは意外でした。もっと近所の方々からの相談などがあるのかな、と思っていました。

 虐待の年齢別対応件数は以下の通りです。

  • 3歳未満児    19件(33.3%)
  • 3歳~就学前   12件(21.1%)
  • 小学生      22件(38.6%)
  • 中学生      2件(3.6%)
  • 高校生・その他 2件(3.6%)

 

 虐待相談の実に54.4%が就学前の幼児・乳児となっています。2011年度に行った国の虐待に関する調査では3歳未満児18.3%、3歳~就学前23.9%、小学生38.1%、中学生14.5%、高校生・その他5.2%となっています。このことからも、田川市では3歳未満児の虐待が多く、中学生以降は少ない、ということが言えます。

虐待相談の種別は以下の通りです。

  • 身体的虐待       33件(58%)
  • ネグレクト(育児放棄) 17件(30%)
  • 心理的虐待       6件(10%)
  • 性的虐待         1件(2%)

 2011年度に行った国の虐待に関する調査では、身体的虐待36.6%、ネグレクト31.4%、心理的虐待29.4%という数字になっています。このことからも田川市の場合は全国平均に比べ、身体的虐待が多いことに特徴があることが分かります。

 最後に虐待者の割合です。

  • 実母        41件(72%)
  • 実父        11件(19%)
  • 実父以外の父親 2件(4%)
  • その他       3件(5%)

 これも同じく2011年度に行った国の虐待に関する調査では、実母59.2%、実父27.2%、実父以外の父親6%、その他6.6%、という数字になっています。田川市が全国平均に比べ実母による虐待が多いことが分かります。

 虐待と聞くと、なんとなく子どもを叩いたりする身体的虐待を思い起こしますが、田川市でもその4割以上が身体的虐待や育児放棄などとなっており、虐待の方法も多様化しています。また近隣や知人といった周囲の方々が異変に気づかない、または気づいてもそれが虐待だと認識していない(特にネグレクトなど)パターンが多いように思います。

 1週間に1回、虐待の相談があっているというのは私は氷山の一角で、潜在的にはもっともっとあると確信しています。

 特に本当は愛で包んでほしい母親から、しかもまだ未就学児の段階から様々な形態の虐待を受けるというのは本当に胸が詰まります。そして実母も最初から虐待をしたいと思って子どもを産んだはずがありません。そこになにかしらの社会的な問題が横たわっているはずなんです。そこにもっと行政や地域が光を当て暖かく、そしてしっかりと包むことが出来ないのか。1週間に1回は相談があっている、いやもっと多くの虐待が私たちの住む田川市では残念ながら起きている(と推測される)現状を、市議会議員としてしっかり考え、行動していかなくてはならないと強く感じました。

 

 

カテゴリー

月刊アーカイブ

福岡県議会議員
佐々木まこと事務所

〒825-0002 福岡県田川市大字伊田4510-6
→アクセス

TEL 0947-85-9015

[受付] 9:00〜17:00 月〜金(日・祝日休)

FAX 0947-85-9007

[受付] 24時間・365日OK

メールでのお問い合わせ

  • LINE公式アカウント