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総務文教委員会報告

2008年06月03日

今日は、朝からバタバタしてました。このごろいろんなものを抱えているのでとても忙しい日が続きます・・・。午後からは総務文教委員会がありました。以下は委員会報告です。

 

財政課

 

新地方公会計制度改革の取り組みについて、事務報告がありました。

 

来年度中に地方自治体の財務書類を複式簿記や発生主義など、民間企業と同じような形に変えることがすでに法律で決定されており、田川市の状況や今後の進め方などが報告されました。

 

田川市としては、総務省が示した公会計の方法として比較的簡便な「総務省改定モデル」を使用せず、立ち木などすべての固定資産を網羅し、財務書類も難しい形式となる「基準モデル」を採用する、と表明しました。よって、6月議会にその作成にかかる補正予算などを計上するとしています。またすでにその作成のための人員を財政課に新たに2名増員配置しているとのことでした。

 

今回の財政課の説明資料に「!」が何個か使われている(この記号を使った行政文書を私は初めて見ました)など、財政課の意気込みはとても大きなものがあるのだろうと思います。よりクリアに財政状況を見るには基準モデルのほうがよいという意見にも基本的には賛成です。

 

しかし、調べてみるとこの基準モデルを採用する自治体は全体の1割程度と極めて少なく、9割の自治体は総務省改定モデルを採用する予定とのことでした。また基準モデルといっても、細かい部分(資産工作物の積算基準など)は総務省が示しているわけではないので、結局は積算もそれぞれの判断になるみたいです。

 

最終的には基準モデルを作成していくことになるので、いつ行うか、ということになるのでしょうが、理論的や実務的な積み重ねがない状況下で基準モデルを採用することが、人的・資金的なコストパフォーマンスとして適切なのか、が一番気になります。

 

まず基準モデルに精通した専門家(公認会計士など)の確保はとても厳しいでしょう。しかし財政課はすでに当てがあるのかもしれません。いたとしても委託料がかなりになりそうな気がします。

 

次に確実に5年後のほうが基準モデルに対する理論的・実務的な積み重ねができているはずで、今基準モデルを使うと結局作業は一から作り上げなければならず、事務コストが膨大になるのでは、というのも気になります。

 

また、9割の自治体で総務省改定モデルを使用するのですから、他市との比較を新公会計制度で行うことの必要性からも、他市と足並みをそろえることが重要なのでは、ということも気になる部分です。その他コストの面も考え、数年間は総務省改定モデルだけでも十分なのでは、とも思います。

 

ほかにもこの新公会計制度について「新地方公会計制度実務研究会報告書」では、「平成21年9月議会終了時までに公表することが望ましい」と書いています。ということは後1年数ヶ月程度しかないということになりますが、実務的に可能か?とも思います。今後の進め方などは補正予算などで出されるでしょうから、その点は今後に期待です。

 

しかしこの制度はまだまだ勉強不足で私自身も飲み込めていない部分もあります。上記の疑問も違う部分もあるかもしれません。今後も勉強していきたいと思います。

 

総務防災課・選挙管理委員会

 

田川市農業委員会委員選挙について事務報告がありました。

 

って農業委員ってなに?と思う方がいるでしょうから簡単に説明しますと、農地を宅地にするためには、農業委員会の許可が必要となり、その許可権限を持っているのが農業委員会になります。また農政全体について議論するのも農業委員会の仕事になっています。詳しくはウィキペディアの農業委員会を参照下さい。ちなみに東京23区など一部の自治体は農業委員会がないところもありますが、ほとんどすべての自治体で農業委員会が存在しています。

 

田川市の農業委員会は選挙で選ばれる委員が16名、議会推薦4名、土地改良区推薦1名、農業団体推薦(農協や共済)2名の計23名で構成しています。私も議会推薦で農業委員をさせていただいています。

 

そして農業委員選挙ってなん?と思われるでしょうから、まず農業委員会委員選挙の概要について以下説明します。

 

  1. 農業委員会の区域内に住所を有する満20歳以上の人で10アール以上(北海道30アール以上)の農地で耕作の業務を営む者
  2. 1の同居の親族またはその配偶者で、年間60日以上耕作に従事する者
  3. 10アール以上(北海道30アール以上)の農地を耕作する農業生産法人の組合員、社員または株主で、年間60日以上耕作の業務に従事している者

 

これらの選挙権・被選挙権を有する者で、市町村選挙管理委員会が毎年3月31日に確定する「農業委員選挙人名簿」に登載される者が、農業委員選挙で投票できます。公職選挙法もほとんどが適用されますので買収等は罪になります。

 

って、今回初めて知ったのですが、農業委員だったら25歳未満でも立候補できるんですね!20歳で立候補が可能というわけか・・・。

 

田川市の場合、前回の17年7月現在で2777人の有権者がおり、投票率は89.85%(2495人)だったとのことでした。平成8年、11年、14年は無投票で決まっています。

 

おおむね地域代表という意識が強いので、無投票となる場合が多く、前回は立候補者が定員を2名超え、選挙となりました。今回も選挙が行われれば、単費で529万円が支出されることになります。

 

6月17日に立候補予定者説明会(これを行っている自治体は結構珍しいのでは?)、6月29日立候補受付、7月6日投開票となっています。

 

税務課

 

ふるさと納税について事務報告がありました。詳しくは同じくウィキペディアの「ふるさと納税」をご参照下さい。

 

自治体間での競争の問題や、税体系としてどうか、という議論もありますが、少しでも選ばれる自治体になれれば、とは思います。

 

ちなみに企画課が行っている地域プロモーション事業とタイアップしたら?という意見を言った際、慎重にしていきたいといっていたので、もしかしたら今年の地域プロモーション事業は県内(おそらく天神)で行うのかな?とも思ったのですが、考えすぎですかね(笑)?

 

学校教育課

 

船尾小学校と弓削田小学校の統合についての事務報告がありました。統合推進委員会の設置や地元説明会の開催、交流授業の開催などが報告されました。

 

報告書での意見を見てみると、市や教育委員会への不信はまだまだ根強いようです。地元の反対を押し切って統合を進めたのですから、統合への理解は他の事例以上に行う必要があるだろうとは思います。

 

また船尾小学校の跡地利用についても、年内になんらかの方向性を出すべきと意見を言いました。

 

文化課

 

事務報告して、三辻マツエ様による1000万円の寄付について説明がありました。

 

また請願第3号「『炭坑記念物』の保存に関する請願」(二本煙突にライトアップをしてほしいという請願)も、この1000万円を使用する形で進みそうで、その点も踏まえ今回の請願は別段異議なく委員会で採択されました。

 

その後は、

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総務文教委員会が所管する課が管理する指定管理者施設を視察しました(写真は体育施設について説明を受けている様子です。左から竹野議員、二場議員、私です)。今回は田川情報センター、田川文化センター・田川青少年文化ホール、田川市体育施設・田川市民プールを視察しました。

 

田川情報センターは、平成18年4月から指定管理者が業務を行っており、委託料は年間1575万円かかっています。主にパソコン教室などを行っており、年間2万人が利用しています。サーバーなど重要な機械もあり、中はかなりお金がかかっているなあ、という印象でした。

 

田川文化センター・田川青少年文化ホールは平成19年4月から指定管理者が業務を行っており、委託料は年間4774万8千円かかっています。主に維持管理業務を行っており、年間入館者は105000人とのことでした。文化センターは昭和49年建設ということで老朽かも目立ってきています。ちなみに1000万円以上のスタンウェイのピアノもあります。

 

田川市体育施設・田川市民プールには、体育施設は平成18年4月から、プールは平成19年4月から指定管理者が業務を行っており、体育施設は全部で10施設あり委託料は年間5274万6千円かかっています。市民プールは野外プールで使用期間は7月第2土曜から8月31日までとなっており、委託料は年間1840万円かかっています。体育施設は老朽化している部分もありますし、市全体に点在しているので管理も広範囲になります。またプールの管理については、埼玉県ふじみ野市で発生したプール事故の問題もあるので、管理体制の徹底について意見を言いました。

 

この3施設も実際は委託料以外にも、清掃委託料や貸し館業務の料金も指定管理者に渡るため、実質的にはより多くの支出を田川市は当該施設にしていることになります。すべての公共施設の維持管理にいったい行くからかかっているのかは分かりませんが、3施設だけでも1億円をゆうに超えるのですから、多額の税金が維持管理だけにかかっていることは容易に推測できます。

 

おそらく早期健全化団体に指定された場合、この施設の整理統合は確実に行われるであろうと思います。そうならないためにも、我々も財政や公会計、財政健全化法についての知識をつけないといけません。

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