本文の始まりです

教育委員会に処分が下る

2008年10月31日

今日は午前中、 

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山口はるな衆院予定候補と街頭演説を実施。私の支持者の方などからもかなり声がかかり、とても励みになりました(^^)

 

またようやく「まこと通信」が完成し、今日後援会関係者と紙折の作業を行いました。これから手配りも開始します。

 

話は変わり・・・

 

さて、今日の新聞で

 

「『中学の耐震工事で混乱招いた』 教育部長を『更迭』へ 田川市 教育長は『減給』」

 

「田川中学校耐震工事費減額 教育長ら3人処分へ」

 

という記事が載りました。

 

朝日新聞では市長の発言として

 

「市民の血税で成り立つ行政が不信を抱かれてはいけない。9月議会で(工事費を)落とした判断がまずかった」

 

と掲載。

 

またある市幹部の発言として

 

「議会を混乱させ、地域の保護者や子どもにまで不安を与えた。事実上の更迭」

 

とも書かれています。

 

これまでもブログで何度も取り上げてきました。

 

 

さてここで問題なのは、

 

①補正予算の決定はどういうシステムで行われるのか。

②9月議会の総務文教委員会のやり取りは「混乱」だったのか。

 

という点です。以下説明していきます。

 

①補正予算の決定はどういうシステムで行われるのか。

 

補正予算に限らず、予算提案権の最終権者は市長です。よって教育委員会には予算権がありません。今回の場合も教育委員会として執行部に予算要求を行い、それを市長が判断し、補正予算を決定しています。

 

よって、市長が述べた「9月議会で(工事費を)落とした判断がまずかった」という「判断」は本来市長自身に来るはずですが、その後の新聞の文章では「市教委の対応のまずさを指摘」とあるように、この「判断」は教育委員会にかかっていることになります。

 

では「判断がまずかった」の「判断」が本来の通り市長自身にある、とすれば、当然市長自身の責任が問われるのですが、今回は何らかの処分を市長自身は受けていません。

 

今回の問題を市長はなんの責任もとらず、教育委員会の問題として教育委員会関係者だけに処分を下したのが果たして妥当性があるのかは、議論しないといけないと思います。

 

②9月議会の総務文教委員会のやり取りは「混乱」だったのか。

 

まず「混乱」の定義として辞書には

 

「物事が入り乱れて秩序をなくすこと。いろいろなものが入りまじって、整理がつかなくなること」

 

と書いています。このことを基準に今回の総務文教委員会を見ていきます。

 

今回の計5回に渡って行われた総務文教委員会のやりとりは先輩議員でも「これまでになかったこと」と言っているように、異例であったのは確かです。

 

しかし定例会は10月9日まで行われており、その間は議会開会中ということでいつ議会や常任委員会があってもよいことになっています。回数自体で「秩序をなくすこと」には該当しません。

 

では総務文教委員会の一連のやり取りが「秩序をなくすこと」「整理がつかなくなる」状況になっていたのか、という点です。

 

まず傍聴者が10~20名程度毎回来ていました。これは異例ではありましたが、委員会の許可さえあれば何人にも認められた権利ですので、問題ありません。

 

総務文教委員会の中身のやり取りはどうでしょうか。これは私自身が当事者で、ブログでも報告していますが、秩序がなくなる状況でもなく、整理がつかなくなる状況にもなっていません。やりとりは終始「活発な議論」であり、「混乱」は発生していないと断言できます。

 

よって今回の総務文教委員会のやりとりや議会運営に「混乱」というものは存在しないと考えます。

 

今回の議会審議のどこが「混乱」だったのかは今後執行部にも示していただければと思います。

 

●今回の処分は議会に大きな影響を及ぼす

  

ようするに

 

「議会審議でもめたら、処分する。」

 

という暗黙の了解を今回から作ったことになるのですから、まず執行部(特に部長や課長)は、議会で活発な議論が行われないように、情報をセーブしたり、発言を控えたりする可能性が極めて高くなります。我々は十分な状況を提示されないまま、議決をしなければならない可能性が出てきます。

 

また議会側も「もめたらこの課長はまた飛ばされるかも」という惻隠の情を感じ、十分な追求ができなくなります。議会としてこの点は十分に認識していく必要もあると思います。

 

 

●教育委員会の制度も考える必要がある

 

視点は変わりますが、私が教育委員会について思うのが、現在の教育委員会の体制自体を本格的に見直すことも考えるべきだという点です。

 

教育委員の任命も議会の議決が必要ですが、教育委員がどのような方針で教育行政を進めていきたいのかなどの所信表明はまったくありません。所信表明ぐらいあってもしかるべきでは、と思います。

 

また教育委員がどのような権限を持ち、教育行政にどのような関与が出来るのかも十分に決まっていないように感じます。その点も整理すべきです。

 

教育委員会にまったく予算権がないことも、予算に関して柔軟な行政措置を整備できないものかと思います。事実、市役所の本庁は立派なコピー機や紙、設備があるのに、いざ小中学校に行けば古くて遅いコピー機や、教員が自腹を切って買っている紙やプリンタがある始末で、図書館の本だってボロボロのばかりです。先日みた猪位金小・猪位金中の研究発表でも10数万しか補助が出ないのですから、どれだけ教育予算が切り詰められているかがわかります。

 

田川市教育委員会について思うのは、もっと自立性を高めるべき、という点です。今回の補正予算でも途中より市長や副市長、財政当局などほぼ首長部局の説明でことが進んできました。このことはともすれば教育行政への介入にもなりかねないことで、教育委員会としては恥ずべきことなはずです。

 

上記の予算権の柔軟対応でも、不信感や説明が十分にできない体制下では予算の柔軟対応はおろか、十分な予算措置すらままならなくなってしまいます。首長部局に入らないでも十分な説明ができるような体制は早急に構築していくべきです。

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