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当初予算の反対討論全文

2009年03月24日

まず「平成21年度田川市一般会計予算」について、私は今回反対討論を行いました。以下が内容です。

 

 ただいまより議案第9号「平成21年度田川市一般会計予算」に対する反対討論を行います。このたびの反対理由は教育委員会の予算配分において教育現場にあてるべき予算が十分でないと考えるからです。以下反対の意見を申し上げます。

 

本市の教育環境は県内各地と比較しても様々な課題がある地域であり、だからこそ行政が果たすべき役割はとても大きいと言えます。よって行政は十分な予算を編成し、人的・物的支援を学校現場にもたらし、教育環境の整備を他の自治体以上に行わなければなりません。

 

しかし、今回の教育現場にかかる予算を見てみると、たとえば中学校の義務教育教材費は680万円計上しています。しかし体育での跳び箱やマット、音楽でのタンバリン、社会科に使う大きな世界地図、家庭科の調理器具、図工に使うドライバー、ドリルなど、経年劣化に伴い買い換えなければならない教材が多く、学力向上のための例えばDVDや特殊教材の購入などはほとんど不可能だと聞いています。また3月の今頃になると、学校現場では備品関係がないため学級通信やテストなどをコピーする紙も職員が自腹を切って買わざるを得ない状況にもなっているとのことです。このような中で厳しい状況下におかれている田川市の公教育の発展ができるとは思えません。また図書購入に係る予算も小額で、朝の読書タイムなどに使う本はいつも同じ本だったりするとのことです。

 

これらの予算が足りない部分はPTA予算を使わせていただいたりもしているとのことですが、そうなるとPTA本来の事業予算がとれないという新たな問題も発生しています。

 

事実、隣の嘉麻市では35人学級の実現にむけ、来年度一般会計当初予算案に人件費4000万円を計上していますし、飯塚市でも独自に11人を雇用し、来年度一般会計当初予算案に人件費5400万円を計上しています。執行部の常とう句である「近隣市」ではすでにこのような動きを行っているのです。

 

かたや本市はたとえば教育総務課の予算をみるとこれは事業課の予算か、と見間違うほどに事業予算が並ぶ一方、紙1枚の予算も削られる現状は、明らかに予算の使い方において問題があるのではないかと考えます。たとえば教育総務課の「金川中学校安全対策・環境整備事業」などは本来事業課がもつべきものであり、当該予算の計上によって教育総務課全体の予算が膨らむ結果、教育委員会全体の予算が制限をされる可能性もあります。

 

なぜ教員は、自分のクラスの学級通信やプリントの印刷のインク代や紙代ですら自腹を切らされているのか、なぜ市役所本庁のコピー機などの機材は最新なのに、学校現場の機材はいまだに旧式のままなのか、なぜ小学校や中学校の明かりは夜11時までついて、教職員が残っている状況なのか。これらの問題に対し教育委員会は身をていして現状を執行部に訴え予算拡充を行うべきですし、執行部もこれらの問題を解決する予算をつけることこそ、最優先に求められているのではないでしょうか。

 

執行部も議会も教育委員会も学力向上についていつも言及します。しかし学力向上を精神論や教職員の人的努力だけに頼るのはもはや限界にきています。それらの点からも教育予算についてこの当初予算で警鐘を鳴らさなければ、と強く感じ今回の予算は承認できないと考えました。事業関係費にあてる予算と同様に、学校現場の教育にかける予算を増やしていただきたいというのが私の切なる思いですし、これは教育委員会の方々も同じ思いなのだろうと思います。

 

以上の点から、議案第9号「平成21年度田川市一般会計予算」について反対の立場からの討論と致します。

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