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【総務文教委員会報告】市立幼稚園として存続へ

2011年11月21日

 遅くなりましたが、17日に総務文教委員会が行われましたので、その報告を致します。

 

 総合政策課、人権同和対策課、建築住宅課、土木課

 

 事務報告として「炭坑閉山以降、本市の進行発展を長年にわたって支えた都市基盤整備事業の収束に伴う記念事業の実施について」が報告されました。

 

 田川市は炭坑閉山以降、国からの就労事業や同和対策事業、炭住改良事業などで多くの公共事業を行ってきました。具体的に言えば以下の事業が主に行われてきました。

 

 ○ 就労事業

 昭和34年度から、平成22年度までに就労3事業(炭坑離職者緊急就労対策事業、産炭地地域開発就労事業、特定地域開発就労事業)を実施、。総事業費は約1516億8581万1千円が使われました。

 

 ○ 同和対策事業

 昭和44年度から平成13年度まで、同和対策事業特別措置法に基づく同和対策事業として、総事業費685億3900万4千円が使われました。

 

 ○ 炭住改良事業

 昭和48年度から現在まで(平成24年度まで継続)、住宅地区改良法に基づく住宅地区改良事業として実施。11地域に4025戸の改良住宅を建設。総事業費は577億9669万1千円使われました。

 

 今後関係機関と協議し、来年度中に実施したいとの報告がありました。

 

 しかし他の委員からは「なぜ記念事業を行う必要があるのか。」「そもそもこの事業の評価も十分にする必要がある中、やる意味が分からない」と言った意見が出されました。

 

 私自身もまだ炭住改良事業が収束していない来年度中に行うこと自体どうかな、と思いますし、これらの事業の客観的評価もない中で「功績をたたえる」という理由で市が公式に行うことが適正なのか、と言った疑問は確かに残ります。

 

 もし事業となれば税金支出が伴いますから、当然議会にも十分な説明が求められます。今後も慎重かつしっかりとした議論で臨んでいきたいと思います。

 

 財政課

 

 事務報告として、「市庁舎の空調設備及び照明器具更新事業について」が報告されました。これは6月議会で市側が提出した債務負担行為ですが、議会の修正案が提案され、圧倒的多数で可決され削除となりました。12月議会には提出する予定のようです。 ただ6月議会では電気関連だけでしたが、今回は空調関係も同様に入っている状況です。

 

 なので、私からは「これは地方自治法で違法とも解釈されている事前審査にあたるのでは」との指摘をさせて頂きました。他の委員からもほぼ同様の意見をもらい、ただ聞き置くという程度に終わりました。

 

 そもそも執行部は議案がもめそうで、かつなんとか通したいと思っている議案に限って「丁寧な説明を」と言って事前審査を行ってきます。杓子定規に言うつもりはありませんが、今回の議案の場合、

 1.前回否決された案件であること

 2.詳細すぎる資料と12月補正に関わる予算も提示しての説明であること

 などから、さすがにいきすぎだろう、と思い指摘をさせて頂きました。具体的審議は12月議会でしっかりしていきたいと思っています。

 

 行政改革推進室、子育て支援課、教育総務課、学校教育課

 

 事務報告として「新園の建設について」が報告されました。

 

 これは市立後藤寺幼稚園の耐震化問題により市立幼稚園の統合が議論されて今日に至るもので、耐震化問題で園舎を隣接する小学校に「緊急避難」してもう丸2年が経過しています。

 

 2010年8月には教育委員会が設置した田川市幼児教育審議会(私も副会長として活動)が「田川市立幼稚園は統合。および将来の幼保一体化に対応する施設建設を望む」という答申を提出。しかしその後「緊急課題検討委員会」が設置されるも、1年以上十分な議論は尽くされないまま今日まで至りました。

 

 しかしようやく今回具体的な新園舎の中身の執行部側の原案が提示されました。

 

 市立幼稚園について

  • 市立後藤寺幼稚園及び市立伊田幼稚園は統合し市立幼稚園はこれまでの2園体制から1園体制に
  • 運営形態は幼稚園として継続(認定こども園ではない)
  • 建設場所は、田川市民球場横の芝生広場
  • 市立幼稚園は3歳児保育を実施 正し3歳児は1学級、4歳児、5歳児は2学級とする
  • 市立幼稚園はこれまでの14時までの保育時間を15時までに1時間延長する
  • 市立幼稚園の給食については、保護者ニーズを踏まえ、外部搬入の方式等を含め検討
  • 送迎バスは導入しない
  • 福岡県立大学との連携強化について、子育て支援センターを含む新園との連携を強化していく
  • 市立中央保育所も移転し、同敷地内に建設
  • 子育て支援センターも移転し、同敷地内に建設

 

 保育所、その他について

  • 病後児保育所については、田川市立病院に併設する形での設置に向け、病児保育の導入も含め早急に協議検討を進めていく
  • 療育施設については設置しない。ただし現在も障がい児の受入をおこなっている民間保育園もあり、民間保育園の支援も含め検討する
  • 0歳児から満2歳児までを受け入れている市立中央保育所は乳児受入の受け皿となっており、今後も公立保育所として存続。ただし昭和47年建設の建物で経年劣化もあるため、市立幼稚園の新園に併設する形で移転する
  • 子育て支援センターは施設面の拡大及び福岡県立大学との連携強化を図り、子育てサークルや地域の子育て力の育成・連携の施設として拡充し、新園に隣接する形で設置する

 

 以上が報告された中身です。

 

 9月議会で話に出ていた「認定こども園」構想は、今回なくなり、建物は併設する物の、市立幼稚園、市立保育園、子育て支援センターがそれぞれ併設する施設として建設されることになりました。

 

 今回の原案は、ほぼ田川市幼児教育審議会の答申でうたっていることを網羅した形になっていますし、私自身も市立幼稚園の存続や機能強化について要望してきた中身と同じ状況になっています。

 

 それだったら、幼児教育審議会の答申をそのままやってもらえたらよかったのに、ととても思いますが、執行部の色んな議論の結果、我々や幼児教育審議会の思いに近づいた結果になったのは本当によかったと胸をなで下ろしました。

 

 田川市には、公立保育所、市立保育園、公立幼稚園、私立幼稚園と様々な経営形態の子育て施設があり、また中央保育所のように乳児専用の施設や子育て支援センターなど充実したハードはありますが、まだまだソフト面は充実していないのも現状です。ぜひその点も改善してもらいたいと思っています。

 

 また、市立幼稚園、市立保育所、子育て支援センターと3つの施設の合築施設となります。設計面でも高度な技術を有しますし、近年子育て施設の設計面での先進事例が増えていることから、広く設計を公募した形で設計については進めてほしいと強く要望しました。

 

 また今回大きな一歩になったのは、病児保育事業を正式に実施に向けて検討する、と述べたことです。過去に私も一般質問で病児保育所の設置を訴えましたが、病院事業管理者からは『短絡的』と評され、非常に後ろ向きな状況になっていました。今回も市長は委員会で必要性は述べたものの、実施されないのではないかと不安に思っていました。

 

 私自身、病児保育事業を田川市でぜひ実施してもらいたいと訴えてきましたし、全国病児保育研究大会に出席もしながら、勉強も重ねてきました。それだけに実施に向けて検討する、という回答は非常に嬉しいですし、多くの子育て中、特に共働きやひとり親家庭の方々にとって大きな支えになると思います。

 

 ただ、新園建設の時期が平成26年4月と非常に長いことがとても気になります。また幼児教育審議会では、3歳児保育を実施していた場合、いま市立保育園に預けている子どもを3歳児で預けていたか、という質問にほぼ全ての保護者が預けていた、と答えていました。このことから、3歳児だけ1学級で4歳児以降に2学級というのはニーズにあわないのではないか、と思います。

 

 先ほど紹介したアンケートからも、そして夏休みや冬休み、15時までの保育時間など様々な制約がある市立幼稚園において、民間保育園や幼稚園との競合はまずないと言えます。その点でも学級数は十分検討すべきと思います。

 

 また市外からの入園許可や休園中の幼稚園の廃園なども課題に残っていますが、本当に大きな一歩となったのは確かですし、原案を作った担当の方々などは本当に大変だったと思います。私もよりよいものになるよう、引き続き議論していきたいと思っています。

 

 教育総務課

 

 事務報告として「教育委員会事務局の移転について」が報告されました。現在教育委員会事務局の庁舎は昭和38年建設の古い建物で、手狭でもあったので、現在生涯学習課が併設されている田川市民会館に移転することになるとのことです。来年の4月には完了したいとのことでした。

 

 生涯学習課

 

 事務報告として「船尾小学校屋内運動場の体育施設(船尾武道場)としての利用について」が報告されました。

 

 閉校し現在は書庫などに使われている船尾小学校について、体育館を武道場として利用できるように整備するというものです。供用開始は来年4月からで、開館時間は午前9時から午後10時まで、利用料金は1時間210円とするとしています。このためには各条例の改正なども必要とのことでした。 

 

 私からは、

  1. 柔道が出来るよう畳の常設を行うか
  2. 地元との調整は出来ているのか
  3. 緊急課題検討委員会での議論でそのような方向性となったのか、その議論の過程は

 などについて、次回報告してもらいたいと要望しました。

 

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