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福島県 放射能被害及び震災視察1日目。

2012年02月02日

 昨日から福島県に視察に来ています。今回は線量計も持ってきていますので、それぞれの場所で測定をしながら向かいました。

 

 まずは福岡空港のデータ。

R0011713 

 次に飛行機の上のデータです。

R0011714 

 上空になるほど、宇宙から来る放射線が増えるので、この数値になっています。

 

 次に大宮駅です。

R0011718 

 福岡より少し高くなっています。

 

 次に福島県郡山駅

R0011721 

 ここでぐっと高くなり始めました。

 

 そして福島駅到着。

R0011724 

 福岡の5倍程度の数値になってしまいました。

 

 この数字を単純にかけると、 0.628×24時間×365日=5956.8 ということで、年間5.9ミリシーベルトをあびることになります。学校内では年間1ミリシーベルト以下、というのを文部科学省は出していますが、学校の外にいけば途端にこの数字では、意味がないのでは、と感じました。

 

 その後、会議室でまず医療現場からの報告として、福島中央市民医療生協専務理事の福地さんから、報告を頂きました。

 

 この医療生協は、病院に加え高齢者施設も抱えており、震災直後は、水の確保や非常食の確保がかなり大変だったと聞きました。そのため、井戸のある家に頼み水を手で運びながら対処したり、全国の医療生協より支援をしてもらいながら頑張ったとのことです。

 

 しかし、その後の放射能関係で、医師や看護師、介護福祉士などが相次いで自主避難をするなど、苦しい状況が続いているとのことでした。

 

 現在の問題としては、外部被爆より内部被爆が大きな問題となっており、医療生協として独自に食品放射能測定器を購入し、調査などをしているとのことでした。

 

 続いて、教育現場からの報告として、福島県教職員組合の方から報告を頂きました。震災後、放射能汚染関連もあり、小学校37校、中学校20校、高校11校が休校となったそうです。現在はその3分2程度が違う場所などで再開したものの、まだまだ避難区域を中心に、バラバラの学校で学んでいる状況で、子どもの心的ストレスによる問題が多発しているとのことでした。

 

 「原発事故により、子ども達は学習権や教育の機会均等を著しく侵害されたことに大きな憤りを感じている」と厳しい口調で訴えていました。

 

 また教職員も非難を強いられている中、下の学校に籍をおいたまま「兼務」という形で県内の学校に配置されているとのことで、家族がバラバラになった状況が長期間続く教職員も多数出ているとのことでした。

 

 放射能汚染については、学校内では除染できたものの、先ほどの線量計のように、通学路、公園など子どもが行き交う場所は全くされていないのが現状で、その事を県教組として訴え、今後、子どもの生活圏全体の線量の低減を早急に進める活動をしていきたいと訴えていました。たとえばある小学校の周辺では、7.3マイクロシーベルト/h となっているところもまだまだあるとのことで、このことは喫緊の課題と感じました。 

 

 しかし県教委は、平常時の人員配置の姿勢を崩しておらず、転校者が増え教員が過員となった学校に人員の削減を要求してきた、とも報告がありました。このような困難な状況下では、十分な加配教員の配置が不可欠です。その点が本当なら理解できないと感じました。

 

 また前福島市議の方からは、地域除染について報告がありました。まず屋根などはもうこびりついており、圧のかかった水ではとれないとのことでした。また道も同様で、しかも水で流しても側溝にたまるだけで、側溝の数値は最大80ミリシーベルト/hにもなっているとのことでした。

 

 しかし福島市としては「捨てる場所がないので、一切触らないように」という指導が入っているとのことで、結局端に追いやっているだけとのことでした。

 

 極めつけは木々の除染。木を洗っても下はすぐ土。そのまましみこんだりしてしまい、結局意味がない、と言ってました。また川の底の泥にも大量の放射能が沈殿している可能性が高く、川の漁業関係は全くダメだろうとも言ってました。

 

 つづいて福島県立医科大学へ向かいました。

 

 すみません、時間がなくなってきたので、写真だけで掲載します。

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 写真は、副学長で放射線医学県民健康管理センター長の山下俊一さんです。

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 ここが県民健康管理センターです。福島県内(当時いた方も含め)の18歳以下の子ども36万人を対象とした健康診断などを受け付ける総合センターです。福岡県庁からも1名派遣できていました。「まだまだ人は全然足りない」と訴えていました。

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 ここは放射能汚染で重篤な被害を受けた方やそれによる怪我をした方を受け入れる施設です。もともとは平成12年につくられた施設とのことで、今回の震災でも活用されたとのことでした。

 

 最後に夜の福島駅の数値

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 1万メートルの飛行機の時の放射線量を超える値になっています。この深刻な状況にどう向き合うか、考えさせられました。

 

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