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福島視察2日目 警戒区域へ。

2012年02月03日

 昨日は福島視察2日目。

 

 【加筆しました】

 

 まずは南相馬市へ。テレビでも大変有名になった桜井勝延市長にお会いし、講演を頂きました。

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 桜井市長からは特に国の対応のまずさと今後の市のあり方などについて言及されました。

 

 まず地形的に浜通りの南北の幹線道路に頼っていた物流が切れてしまったことに対する問題を話しました。実質上「陸の孤島」になった状況に早急な対応を国はしてもらいたい、とも。

 

 また南部地域を中心に、放射線量が高い状況が続き、これから除染に向けた本格的な行動が始まるとのことでした。

 

 一方で、医療や介護に関しての体制が全く追いついていないきびいしい現状も訴えていました。南相馬市には、当時市立病院は220ベットあり、市内全域に入院患者は約300名いたそうです。しかし市立病院の医師12名が一気に退避し、4名に激減。その後も医療関係者の流出が続いているとのことです。現在は、医師は10名、ベット数は110ベットまで回復したのの、看護師・技師が圧倒的に足りず、苦労しているとのことでした。

 

 より大変なのは市立病院より民間病院とのことで、この部分も含め、行政ではなく民間のネットワークで連携して支援してもらうしかない状況とのことでした。また「医師の派遣についても国は何もしてくれない。その点でも国の力を見せつけられる。」と国の問題点について言及しました。

 

 原発については市長は「今の南相馬市を見ると、脱原発しかない。これを日本、世界に発信させたい。」と言い切りました。その上で「原発は日本を破滅させることにつながるし、現に福島はそうなってきている。自然エネルギーに向けた取組を政治的な動きも含め進めていきたい。そのためのネットワークもつないでいきたい。」とも付け加えました。

 

 現在南相馬市は住民票のある人口では6万6千人いるそうですが、そのうち2万2千人が住民票はそのままで避難しているそうです。そしてほとんどが現役世代で、圧倒的な労働不足が発生しているとのことでした。また長期的に見ても放射能汚染で帰宅することが困難な家庭も多く、地域をいかに持続的なものにしていくのか、苦しい選択が迫られているようでした。

 

 また自治労南相馬市職員労働組合の委員長からも報告を頂きました。まず地震当時、原発事故については市役所では報道の情報しか分からず、混乱していたとのことで、現在も市域の約3分の1の地域が警戒区域などになっているそうです。

 

 現在、市全体の除染作業を東京大学などの研究機関と連携して行っていますが、作業に当たる人の被ばく対策も考えないといけないと訴えていました。

 

 学校では全体の51%の児童生徒が戻ってきていない状況で、この状況は固定化するのではないかと危惧もしていました。固定資産税は平成23年度分は市内全域が課税免除になり、住民税などもかなり減収となっているそうです。「長期的な財政の状況が心配」と訴えられており、また市議会は毎月補正予算で通年議会化している状況にあるようです。

 

 その後、警戒区域内に入りました。

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 マスクとカッパ、手袋などを着用して入ります。

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 検問です。

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 見ての通り、津波で流された車がいまだにそのままになっています。車は一切走らず、人っ子ひとりいない状況が続き、とても不気味(誤解を恐れずに言えば)に感じました。

 

 

 

 【また加筆します】

 

 今日も時間がなくなってしまったので、写真だけ。今日は警戒区域の中に入り、福島第一原発の5キロ圏内まで近づきました。

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 数値を見たら、本当に衝撃でした。

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 これは福島第一原発から6キロ圏内のご自宅の数値。写真にはありませんでしたが最高で100マイクロシーベルト/hを計測しました。福岡市が0.1マイクロシーベルト/hだったので、その1000倍に当たります。線量計は終始ビービー鳴っていました。

 

 町中は綺麗な家があるものの、家の回りは草が生え、シンとした状況になっていました。

 

 警戒区域を出る際、必ず放射能測定をしなければなりません。

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 詳しくはまた後日書きます。

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