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山本作兵衛コレクション世界記憶遺産登録記念式典

2012年05月13日

 今日は山本作兵衛コレクション世界記憶遺産登録記念式典が田川文化センターで行われました。1200人入る会場は8割方埋まり、多くの来賓や関係者が集まっていました。また市職員は総動員しており、担当になっていない職員の方も多数来ていました。市を挙げての行事である事を改めて感じました。

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 今回の式典にはユネスコの関係者をヨーロッパから招へいし、また文化庁長官も来賓挨拶を行うなど、かなり大がかりな式典でした。

 

 もちろん税金も多額に使われており、NHK福岡放送局アナウンサーの出演料の予算は2名で20万円、ミニシンポのパネリストの講演料は25万円、ビデオ撮影で80万円、ユネスコ関係者の飛行機はビジネスクラス、などで、総額700万円以上が投入されています。

 

 近藤誠一文化庁長官の挨拶ではまず、自身がユネスコ大使で2年間パリに赴任したことをあげ、ユネスコの意義を説明。その中でユネスコを「「戦争は人の心の中に生まれるので、人の心に平和の砦を」という言葉を大切にユネスコができている。」ということを紹介し、「経済競争で心の豊かさをついないがしろにしている状況がある。だからこそ、心の豊かさを大切にするためにも、この世界遺産というものが存在している」という趣旨の発言をしました。

 

 他にも「心の豊かさ、大都市一局集中だけではない中でこそ価値や想像することができるのではないか。これから田川市が山本作兵衛氏をもとに次の世代が価値を再認識し、文化による地域活性化を行っていくことを願っている。 」とも付け加えました(ただ「文化庁と支援すると一切言わなかったのは気になります」)。

 

 ミニシンポでは、ユネスコのジョイ・スプリンガー氏から、国家機関ではなく、自治体からの世界記憶遺産登録申請は珍しいことではないことが説明されました。この点は私も驚きでした。スプリンガ-氏からは、2003年韓国のチョンジュ市から世界記憶遺産の記憶申請があり、その物の所蔵はフランスの初物巻でもあったが、ユネスコは登録したこと、またそれは韓国の記憶遺産となったことなどが紹介されました。またスプリンガー氏は、炭鉱記録画を是非後世に残してほしいとも訴えていました。

 

 またパネラーの有馬九大名誉教授は「閉山によって要であった炭鉱は目の前から消えてしまいたい、と思っていった。気持ちはわかる。しかし石炭と炭鉱は紛れもなくその地域にあった。山本作兵衛氏の炭鉱記録画はそれらに改めて光を当てた。」と述べ、「記録画は酷い場面も多いが今の人にとっては温かく見ているのでは。記録画は事実をまっすぐ書いている。それは過去を非難せず肯定する眼差しを秘めている。過去を思い起こし自分自身を取り戻すやり方を教えているのでは。それが世界の記憶になった」と付け加えました。

 

 昨日提言書も市長に手渡され、今後は市長と議会とで具体的な議論をすることになると思います。議会としても常任委員会として行うのか、特別委員会を設置し、専門的な議論を行うことになるかもしれません。いずれにせよ、市の重大事項であるだけに、私もしっかり臨みたいと思います。

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