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植木とみ子氏の選挙戦撤退は許せない!

2010年11月09日

 今日、福岡市長選に立候補している元教育長の植木とみ子氏が選挙戦から撤退すると表明しました。ただ、立候補の取りやめは公職選挙法では認められていない(死亡など特殊事情を除く)ので、これまでの期日前投票、そしてその後の投票も有効票となります。

 

 この選挙戦撤退は、私の知る限り一度あります。2003年6月に行われた札幌市長選再選挙(市長選でどの方も有効投票を獲得しなかったため、再選挙に)で、共産党公認の市長候補が市長選撤退をした事例です。私は当時学生で、「そんなことが許されるのか」ととても憤ったのを鮮明に覚えています。 

 

 今回の撤退理由を「保守票が割れ、現職に有利になるのを阻止したい」という趣旨の発言をしていますが、そのようなことは告示前から分かりきったことであり、なんら理由になりません。また保守であろうが革新であろうが、その人の政策で選ばれるのが特に市長選では重要ですから、その意味でも全く理解できません。また選挙公約について植木氏は「役所の壁は破るが、約束は破りません」などと述べていたようですが、そのステージに立つための市長選を撤退するようでは、最悪としかいいようがありません。

 

 ただ問題の本質は彼女の不誠実な対応ではなく、今回の一件によって大きな政治不信を招くということです。今回の結果で、「選挙に出る者は選挙状況によっては撤退するかも」という印象を有権者に強く与えてしまいました。この印象は今後の選挙においても尾を引くと思います。ただでさえ色んな不信がある中、新たな不信をかき消しながら候補者は政策を訴える必要に迫られます。

 

 そのような中で候補者としては、もはや政策なんて語っても届くはずもないと思い、マニフェストが軽視され、政策のないイメージ選挙や組織団体選挙に徹していきます。そのような悪循環をさらに今回加速させたという点でも彼女の決断はその後の福岡市、そして福岡県全体の選挙において大きな汚点を残したと言えます。

 

 しかし私も候補者として動いたことがある身として、彼女は選挙戦撤退という決断をする時、応援してくれている多くの支援者の顔が浮かばなかったのか、と思うのです。応援していた多くの方の心情はいかばかりかと思います。

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