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子育てしやすい日本にしたい!

2013年05月02日

 厚生労働省は、来月から株式会社による保育所の参入の規制緩和を表明しました。以下は引用です。

株式会社の認可保育所参入、自治体に緩和要請へ 厚労省

 【見市紀世子】厚生労働省は2日の規制改革会議で、待機児童の解消を進めるため、株式会社の認可保育所への参入を広げるよう、地方自治体に要請する方針を明らかにした。2015年4月に始まる保育の新制度で、要件を満たす株式会社は原則認可する仕組みに変わることになっているのを、運用での前倒しを求める。

 

 今の制度でも認可保育所の設置主体に制限はなく、株式会社の参入は認められている。ただ、認可をするかどうかは都道府県や政令指定都市などの自治体に裁量権があり、「保育の質に不安がある」といった理由で株式会社を排除する自治体も少なくない。

 

 株式会社が運営する認可保育所は昨年4月時点で全国に376カ所。全体の約2%にとどまる。ただ、私立の認可保育所の3割を株式会社が占める横浜市のように、積極的に参入を認めて待機児童の解消を進める自治体もある。

 

 厚労省は、規制改革会議で株式会社の参入を増やすよう求められたため、全国の自治体に対し、2年後に始まる新制度の趣旨を踏まえて、前倒しで運用するよう求めることにした。近く通知する。新制度では、施設の基準や経営基盤、運営ノウハウといった要件を満たす株式会社については、自治体の裁量をなくし、原則認可しなければならないことになっている。

 

 待機児童の問題をめぐっては、安倍政権が4月に、今後5年間で保育の受け皿を40万人分増やし、待機児童をゼロにする計画を打ち出している。

 株式会社による保育所参入は新聞記事の通り認められているものの、極めて参入障壁の高い制度になっていました。その理由としては、倒産や撤退のリスクをあげていました。しかし、倒産や撤退のリスクは社会福祉法人も株式会社同様あるものであり、社会福祉法人は倒産や撤退がないわけではありません。

 考えられるリスクの最も大きな部分は、撤退等で子どもを預けることができなくなるという問題です。特に今後過当競争となる可能性も十分に考えられ、撤退等はこれまで以上に増えることが予想されます。

 現在は、撤退等が発生した場合の必要な措置の義務づけが法体制ではできていません。株式会社であろうが社会福祉法人であろうが、法人の形態に関係なく訪れるこの問題に関して、国も早急な対応が必要だと感じています。

 また病児保育や夜間保育など通常保育ではない保育(行政では特殊保育とも言う)に関して、地方も当然にニーズがあるものの、1市町村だけでは整備が難しいところがたくさんあります。その場合の自治体間連携(事務の共同設置等)の方策も早急に体制整備をする必要があると感じます。

 またその際には都道府県の役割も重要になってきます。県内をゾーニングし、特殊保育について共同で行う仕組み作りと連携強化を都道府県が積極的に牽引するとともに、現行制度ではなかなか十分ではない設置・運営補助に関して、都道府県が広域連携とセットで財政措置を行うなども行いながら政策誘導をするのも手だと感じています。

 地方分権が進み、基礎自治体である市町村への権限委譲が爆発的に増えましたが、1自治体では処理できない事務も増えてきました。この子育て関係もそうです。そういうときに広域連携を主体的に行える都道府県の出番だと思うのです。その点も勉強していきたいと思います。

 なお、田川市も地域版の子ども・子育て会議の設置を早急に行う必要があります。田川市の子育て環境は今年度病児保育所が設置されるなど、ここ数年で大きく変わります。変革期の今だからこそ、子育て環境の整備拡充をしっかり訴えていきたいと思います。

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