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学力テストの学校別公表に反対です。

2013年10月12日

 筑豊地域をフィールドに東京にも負けないフリーペーパーとして活躍している「チクスキ」。そのチクスキがフェイスブック上で「チクスキネット議会」というのをはじめました。

 これは筑豊地域でフェイスブックを活用している議員が、市民からの質問に答えるという形式です。

 今回のテーマは「全国学力テストの学校別の成績を公表してほしい」というものです。この点について私は以下の通り回答しました。

   

   

 田川市議会議員の佐々木まことです。

 まずはご質問ありがとうございます。ネットでのこのような取り組みは初めてですし、とても緊張します(笑)。

 学力テストの学校別の公表について、まず結論を言えば反対です。

 まず効果とすれば、公表することで厳しい学校に重点的に資源配分(税金を投入する、教員を配置するなど)をするための社会的な合意を得る効果はあるかと思います。しかし、資源の重点配分は公表しなくても、すでに教育委員会や行政が限られた資源や裁量の中ですでに行っていることであり、効果は限定的と言えます。

 一方、公表によって生じるデメリットとして、地域間格差の固定化と差別の助長があります。そもそも公立小中学校はその地域にいる生徒を選抜せずに入学させる義務があります。その点では、公立小中学校の総合的な学力の状況は、その地域の状況全体を表すものにもなります。

 また競争原理を使えばよくなる、というのであれば、学校自身で運営全体を決める権限を持っていることが前提となります。しかし公立小中学校においては前述のように地域のあまねく児童生徒を受け入れ、かつ、学校自身では独自の決裁権(お金や教員人事など)もほとんどもたないことからも、その前提は成立しません。

 個々の学生に目を向ければ、厳しい家庭環境でも優秀な子どもは沢山いると思います。しかし学力調査のように集団での調査だと、やはり統計的な視点としてとらえる必要があります。何度も言うように地域のあまねく児童生徒を受け入れる必要があり、その点において統計上の結果である学力調査の結果は、地域性など多面的な要素が多く含んだものになります。その状況下にあっては、そもそも学校だけに学力調査の結果の責任があるわけではないのであって、にもかかわらず学校を一律的な評価で並べ、競争を強いるのはアンフェアです。

 以上の点からも、学校毎という特定された地域、しかも学区という市内の地域でも明確に分かる範囲内を明示した公表は、限定的なメリットに対するデメリットが極めて高く、私は賛同できません。

 そもそも、義務教育課程の教育は、学力だけが大切なのでしょうか。公立小中学校では単に学力向上だけではなく、自己肯定感をつけること、虐待から命を守ること、コミュニケーション能力をつけること、基礎的生活習慣をつけることなども大切な役割ですし、この役割は年々高まっています。その中にあって単に学力だけで学校を評価するのは、極めて一面的であり、学力テストの結果の公表はそれらを数字という形で明確に示し、数字で表れない価値を封殺する危険性が高いと言えます。

 またこういった学力だけではない力をつけることは、結果として学力向上にも必ずつながります。そしてそのためには地域力など多面的な視点が必ず必要です。公立小中学校には、そういったトータルに子どもの成長を支える場として私は応援していきたいと思っています。

 

 

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