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市町村合併のその後と問題

2014年02月28日

 今日の朝日新聞に市町村合併にともなって地方交付税が削減されている問題がでていました。

 ちょうど私が大学生の時、「平成の大合併」の波が押し寄せていました。そのときとっても印象的だったのは、「市町村合併したら合併特例債がいくらもらえますよ」というのを、ネット上で市町村を指定すれば自動的に計算するサイトが総務省内にあったことです。田川市郡10市町村(当時)が合併したら700億円を超えており、すごいなあ、と思った記憶が鮮明にあります。

 また紙面にもある篠山市の事例も最初は「市町村合併の先例」としてもてはやされていました。しかし今では満額使った合併特例債で苦しめられています。

 しかし当時の市町村は、人口1万人未満の自治体が3200自治体の約半数近くを占めている状況だったため、中小市町村がいかに合併するかがカギでした。事実、まず人口4000人未満の自治体(だったはず)への地方交付税の加算措置の減額などをはじめ、中小自治体の交付税の段階的減額を行い、市町村合併を促してきました。

  しかし中小市町村の合併は「地域最大の企業の撤退」とも言える状況になりますし、事実、合併によって一気に人口減や過疎化が進んだ地域は数多くあります。また篠山市のように合併特例債の発行が、特にハード面に偏っている自治体においては今後運営費などで苦しめられるのは必至です。

 添付の朝日新聞では、地方交付税の特例措置が切れる来年度以降から大変になる、と書かれていますが、当時の資料にはしっかり「10年後から段階的に交付税が下げられます」と書かれており、当然把握していたはずです。

 厳しい言い方になりますが、当然そのことを見越した財政計画を立てるべきだと思いますし、そうすべきです。その中で「特例措置を延長してほしい」等というのは、合併せずに地方交付税を下げられた自治体との不均衡も考えると、おかしいと感じます。

  ちなみに大学院時代の研究は「広域行政」だったのですが、市町村合併から10年、その後の自治体がどうどう進んで行っているのか、もう一度大学院に進み、しっかり追いかけたいなあ、と前から思っている分野です。しかしいつになることやら・・・。


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