本文の始まりです

【報告】一般質問詳報

2008年09月15日

さて遅くなりましたが、一般質問の詳報を今から掲載いたします。

 

なお、文章は一問一答方式で書いていますが、田川市はその方式は取っていません。しかし見やすいようにするためそのように掲載しています。また文章については発言した通りを記述したものではなく、文章を編集して掲載しています。もちろん事実とは違う内容にはしていませんよ(^^;

1、市役所の総合窓口の創設と市民サービスの向上について

 

Q1:本市の市民課窓口はフロアーマネージャー制度の導入や市民課内での業務改善などにより、現在一定の改善が図られている。しかし問題点もまだまだある。たとえば市民課職員は、窓口業務と事務業務を兼任しているため、仮に事務業務を行っていても市民から声をかけられれば窓口に出向くことになり、事務業務が滞る状況も起きているし、窓口に人が密集するためプライバシー上の問題も発生している。

 

これらの問題を解決する手段として、現在他市で大きな成果を挙げている市役所の総合窓口を提案したい。この総合窓口はたとえば引越しで本市に転入届を提出する場合、転入届だけではなく、水道の開線、学校の転入、国民健康保険の手続きなどが、すべてひとつの窓口でできる制度で、先進的な事例としては愛媛県松山市や佐賀県佐賀市があげられる。

 

また佐賀市では同じ市役所内であれば、たとえば生活保護の申請の際に必要になる住民票や戸籍などに関し、担当課はパソコン端末で確認すればそれらを発行しないですむようにしたり、住民票の発行時間を極力短時間にするため自動交付機を導入したりもしている。

 

多くの市民は、市役所と言えば住民票をとるか税金関係の手続きをするのがほとんどだ。市民と市役所の接点として最も多く、かつ、数少ない接点のひとつである市役所の窓口業務の改善こそ、市民サービスの向上の最も重要な部分ではないかと思うが、その点を踏まえ、以下質問をする。

 

佐賀市や松山市が行っている総合窓口制度について、市民の利便性向上の観点から制度導入を行うべきと考える。また総合窓口導入に当たっては市民課に限らず窓口業務のあるすべての課や人事課などが窓口業務の改革を全庁的に取り組むことで、市民の利便性向上を図る必要があると考えるが、執行部の見解を求める。また市民とかかわりの深い税務課の窓口が2階にあることに対して、市民の苦情が寄せられている。1階部分のレイアウトの変更を行うつもりがあるかどうか、今後の方向性について執行部の見解を求める。

 

A1:(市長)市民に優しい窓口の実現に向けて、フロアマネージャーやふれあい窓口を創設してきた。総合窓口はすばらしい制度だとは認識している。しかし高額な費用、人員配置、相当時間の育成がかかる。本市にあった窓口サービスのあり方について関係課とプロジェクトを創設して取り組んでいきたい。

 

税務課が2階にあることは問題ではあるが、克服すべき課題も山積している。全体的な窓口のレイアウトについてもプロジェクトの中で研究していきたい。

 

A2:(総務部長)総合相談窓口の充実などはこれまで図ってきた。議員指摘の総合窓口制度は時間の短縮ができ、利用者には利便性の高い制度であると認識している。しかし松山市や佐賀市では多くの職員、多額の費用を投じて行っており、本市が導入する場合でもきわめて高いハードルがある。

 

税務課の1階配置も、スペースの問題がある上、費用もかかる。総合窓口はすばらしい制度であり、税務課も1階のほうがよいと認識しているが、現状は困難である。現在行っている取り組みを充実させながら、窓口サービスの改善を図っていきたい。

 

具体的には、市民課に番号札交付機の導入と窓口レイアウトの変更を検討していく。次に市民の動線やプライバシー等を配慮するため、1階の中庭を取り込み、フロアーを広げることを検討している。また市民課で出来ることは市民課で行うことがサービス向上につながるので、市民課で一元処理できる業務の拡大を検討していくこと、現行制度であるフロアーマネージャーやふれあい窓口の充実を図ることなどを行っていきたい。その上で窓口関係課および管理専門部門の係長クラスを中心にプロジェクトを編成し、この中で窓口各課のレイアウトも含め、本市の基本的な窓口業務のあり方について総合的に研究していきたいと考えている。

 

再質問

 

意見1:費用面での問題はあがったものの、プロジェクトを編成するという点ではそれによってぜひ前進してほしい。市民課独自でしていることはとても努力していると評価している。しかしこれらの改革が市民課にとどまらず、全庁的な取り組みとして取り組んでほしい。

 

お金の話が出たが、お金をかけなくても出来ることもあるはずだ。例えば市役所の玄関に入っても各階にどの課があるかすぐに分かる掲示がなかったり、ふれあい窓口職員のブースの前に透明のボードがあるため声がかけにくいなどもある。動線の長さがどうなっているとか、市民が手続きをするのにおおむね何分かかっているとかも調査していないはずだ。これらもプロジェクトの中で精査してほしい。

 

税務課の1階配置については、中庭の取り込みも言及した。私自身は早急に税務課を1階に置くことが必要という認識である。

 

 

2、第4次総合計画の評価及び第5次総合計画策定における市民との協働について

 

Q1:これまでの総合計画はともすれば、どこの自治体でも代わり映えのない同じような内容の文章が羅列された実効性の薄い内容であるという批判も多く出ている。本市においても新しい総合計画策定にあたっては、そのような批判の受けることのないよう取り組まなければならない。

 

 この総合計画策定に当たっては大きく2点の要素があると思う。1点目に第4次総合計画がどのように行政運営に反映され、評価され、また市民と共有してきたのかという点。2点目にその評価に基づいて、いかに市民と協働しながら新しい総合計画を作成するか、という点である。

 

 特に2点目の新しい総合計画における市民との協働は、市民と自治体がお互い対等な関係のもと、それぞれが自らの知恵と責任においてまちづくりに取り組む、という点でとても重要である。

 

 本市は第4次総合計画基本構想第3章第1節の中にも「協働」という文字を使っている。また市長も財界九州2003年8月号のインタビュー記事の中にも「市民協働の取り組み無くして「田川の再生」はあり得ない。」と断言している。その重要性はまさに認識をしているはずだ。

 

 私はその点でもこの第5次総合計画において、新しい田川のまちづくりに関して市民が主体的に議論をし、総合計画策定に関わることが、協働型まちづくりを実現する大きなチャンスだと思っている。行政職員と市民が互いに試行錯誤を繰り返し、また議論を闘わせることで、市民と行政との協働が形成され、それが成熟した自治能力の身につけることにもつながる。

 

 以上の点から以下、質問をする。

 

 1点目に第4次総合計画の評価について現在の進捗状況はどのようになっており、市民や議会に対していつの時点で評価結果を示す予定か。2点目に第5次総合計画の策定では、市民との協働の手法を導入することが不可欠と考える。第5次総合計画策定に対する執行部の基本的な方針と方向性、今後の予定について見解を求める。

 

再質問

 

A1:(市長)第4次総合計画の評価の進捗状況は検証作業を行っている。結果がまとまり次第、議会に報告したい。

 

第5次総合計画については「私は田川に住み続けたい」と胸を張って言える市民をつくらなければならない。そのためになにを重点にすべきか、市民が出来ることは何かを明確にした総合計画の策定を取り組んでいきたい。幅広い市民の意見を聞きながら策定をしていきたい。

  

A2:(総務部長)第4次総合計画の策定手順や手法について検証を終わらせたところである。各事業の達成度等について現在取りまとめを行っており、今年度中には議会に報告する。

 

第5次総合計画における市民の意見を聞く手法としては、市民公募による委員も含めた総合計画審議委員会の設置をはじめ懇談会の開催や、各種ワークショップ、まちづくりに対する市民意識調査の実施、パブリックコメントの実施等を行っていきたい。今年度は基礎調査を実施、平成21年度から22年度にかけては基本構想及び基本計画の策定作業に取り組み、平成23年度からの実施に向けて事務作業を進めていきたい。

 

再質問

 

Q1:第4次総合計画基本構想第3章第1節に「基本計画に示した諸施策を具現化していくための3ヵ年の実施計画を策定し、計画を推進していく」とある。基本計画はきちんと作成されたのか。作成されているのなら市民への周知はどうしたのか。

 

Q2:同じく第4次総合計画の基本構想第3章第1節に「計画全体の進捗状況の把握や未達成部分の分析を行い、計画の達成状況の確認や評価を行うとともに、社会情勢の変化によっては、計画の変更や中止等を検討しながら、費用対効果を踏まえ、計画の進行管理を行っていく。」と述べている。具体的に分析・確認評価・計画の変更・中止などを具体的に会議でどのように議論したのか?それらを市民に公開したのか、議会に報告したのか、評価の会議は10年間でどれだけやったのか?

 

Q3:同じく第4次総合計画基本構想第3章第1節に「市民からの公聴等を積極的に行い」とある。総合計画に関係ある形で市民からの公聴はこの10年何回やったのか?また公聴した結果を第4次総合計画の実施にどう役立てたのか。

 

Q4:総合計画に関して、たとえば岐阜県多治見市・神奈川県厚木市などが先進事例である。具体的な先進事例を担当課は早急に勉強し、自分のものにすべき。また今年度中に調査を行うとしているが、具体的な総合計画の全体像が決まっていない中で調査だけを先行して行うのでは、適切な調査とならない危険性があるのではないか?

 

Q5:市長は「市民との協働」第5次総合計画できちんと実現するつもりがあるのか?

 

A1:(総務部長)実施計画はつくっている。市民の報告は行っていない。

 

基礎調査に関しては、係長クラスなど若手職員を中心に勉強会を開いている。その結果をもとに基礎調査を行っていきたい。

 

10年間の間に、第4次総合計画に関する公聴会は行っていない。

 

A1:(市長)事業の実施に当たっては、議会の議論、承認をもらっている。一つ一つを市民に理解してもらう前に議会の理解をもらって間接民主主義の範囲の中でことを行っている。

 

住民との協働もいいが、行政が実施すべき責任もある。何もかも市民の意見を聞くことも大切だが、責任性も問われる問題もある。市民の意見を聞きながら、また職員や議会の声も聞きながらまとめていきたい。

 

再々質問

 

Q1:市長が財界九州2003年8月号で述べた「市民との協働」とは具体的にどのようなものを指しているのか?

 

意見1:議会に周知しているとあるが、市民に対してはHPにも掲載していないの問題がある。市民との協働というのなら情報の提供は当然行うべき事項だ。早急にHPや広報たがわに掲載すべき。市民への報告や公聴を行っていなかったという点を反省点に、第5次総合計画に当たる必要がある。

 

A1(市長):基本構想で進むべき方向性が決まる。それに基づいて実施すべきプロジェクトが決まる。これを実施するためには住民が主役となって取り組まないと実施が不可能である。そのひとつがコールマインフェスティバルである。祭りも市民全体の参加がなければ成功しない。これはひとつの例だが、市民の理解と協働なくしてすべての問題は実行できない。そういう点から私は市民との協働は不可欠である、と強く言っている。

 

再々再質問

 

意見1:パブリックコメントにしてもいつの時点でパブリックコメントを実施するのかがとても重要になる。企画課はぜひこのことを示してほしい。若手職員の勉強会はぜひ行ってほしい。しかし市民との協働の概念のもとに総合計画をつくっていくのなら、すでにパッケージがほとんどできていて、その段階で市民が入ってきて「はい語ってください」と言っても、自分の意見が反映されない、議論の遡上にあがらないとなると、それは協働ではなくてただの意見聞きでおわってしまう。協働という言葉を第5次総合計画に入れるのであれば、その策定過程のどこで市民を公募し、市民委員会を立ち上げ、市民と職員が一緒に考える場所をつくるかが本当に重要だ。そのことを踏まえて第5次総合計画をつくってほしい。

 

3、「広報たがわ」の配布について

 

Q1:1点目に、「広報たがわ」が現在任意団体である隣組に加入している世帯のみに配布され、未加入者に配布されていないということは、憲法第14条の定める法の下の平等に反するのではないかという意見もある。執行部は本件について法の下の平等の理念の観点からどのような問題があると考えるのか、またはないと考えるのか、見解を求める。

 

2点目に、公費を使い印刷し、かつ公費で配布を委託している以上、任意組織に加入しているかどうかで配布対象者を選別しているのは、大きな問題があると考える。3月議会で執行部は「全世帯への配布にむけさらに工夫していきたい」「さらに検討を重ねていろいろな方法をとっていきたい」と答弁しているが、工夫し検討した結果どうなったのか、具体的かつ詳細な見解を求める。

 

A1:(市長)全所帯に配布する必要があると考えている。配布は隣組を対象としている。これはコミュニティの育成に寄与している。

 

未配布世帯には、公共施設においている。法の下の平等に関しては、未送達であることは否めないが公共施設等にもおいており誰もが入手できるようになっているため、法的な問題はないと考える。

 

A2:(総務部長)未配布世帯の指摘は以前から出ており、田川市第4次行政改革実施計画において、配布の民間委託も検討した。

 

しかし「区費・組費を払わず地域に密着していない世帯でもゴミは集積所に出すし、広報紙も配布されるとなると、地区との関係がますます薄れ、地区行政からしたら問題がある」「民間委託での配布となれば、地区や組などのコミュニティづくりに逆行する」「民間委託することで地区を脱退する世帯が増え、地域コミュニティが崩壊する恐れがある」という意見が出された。

 

月1回も検討したが、行政の基本的な情報は広報たがわであるため、月1回となると遅れた情報になると指摘があった。よって、平成19年からコンビニなどに配布している。現在配布されている世帯は17600世帯、85,2%の配布状況となっている。インターネットにおいても月のアクセス件数は7456件と増加している。

 

また民間委託にした場合、地域のつながりが薄れ地区脱退者が増えるなど、コミュニティの崩壊につながる恐れがあるなどの問題がある。現在の地区を通じた配布は、計り知れない効果がある。自治会加入の促進を図っていきたい。

 

再質問

 

Q1:おおむね1700部程度しか公共施設においていないということは、未配布世帯の全てが当該施設に取りにきたとしたら足りない。これでは問題があるのでは。

 

Q2:配布に関する委託料は発生しているが、それは自治会加入者だけが出資したお金で支出されておらず、すべての市民が払っている税金で配布しているはずだ。それでは受益と負担の関係で瑕疵がある。

 

Q3:未配布者に対して広報たがわがどこに設置しているなどの広報はしたのか。

 

Q4:選挙公報も隣組を通じて配っているはずだが、これも配布されていない地域があるはずだ。その点に関しては公職選挙法第170条第2項では「市町村の選挙管理委員会は、前項の各世帯に選挙公報を配布することが困難であると認められる特別の事情があるときは、あらかじめ、都道府県の選挙管理委員会に届け出て、選挙公報につき、同項の規定により配布すべき日までに新聞折込みその他これに準ずる方法による配布を行うことによつて、同項の規定による配布に代えることができる。」とあるが、福岡県選挙管理委員会に届出をしているのか?していないのであれば公職選挙法上大きな問題がある。

 

意見1:月で7000件と言っているが、1日2回見たら2件にカウントされるのではないか?ただの述べ件数では意味がない。実質的に分かる数字を提供すべき。

 

A1:(総務部長)公共施設等への配布部数は現状では足りている。足りないところに関しては今後増やしていきたい。市役所へは「もらっていないんだが」という市民の意見をもらってはいない。今後は配布枚数を増やすことで対応していきたい。

 

費用負担に関しては、単に広報たがわの配布だけのためだけに支出されているものではなく、コミュニティ形成のための費用としての位置づけもある。

 

未配布者への周知に関しては税の通知書の中に設置場所を明記した紙を入れているので、それで周知できているものと考える。今後はHPにも設置場所のお知らせを載せていきたい。

 

選挙公報に関しては、各選挙人名簿に記載されている世帯には配らなければならないという義務である。しかし区を通じての配布のため、未配布の世帯があるのではないかと考える。現在は「配られていない」と連絡のあった世帯に対して、ここに配っているという状況になっている。

 

再々質問

 

意見1:配布委託料はコミュニティ形成のための経費にもなっているというが、配布のための委託料といしても計上されているはずだ。その点ではやはり瑕疵がある。アパートが増えている中で、アパートに入居しているのは多くが若者世代である。子育てのことなども広報たがわを通じて知ることが多い。やはりかなりの世帯が配られていないのは問題である。

 

選挙公報は田川市は届出をやっていない。近いうちに国政選挙が行われるといわれているのだから、早急に全世帯に配るよう対応すべき。やはり公職選挙法上疑義がある。

 

現在AM2:55。やっと終わりました。意見はまた後日に掲載します。

 

しかし明確に答弁していないところを文章おこししながら気づいたところもありました。うーーん、まだまだしっかり聞いてすぐに判断できる能力を身に着けないといけません。。。

  

明日は総務文教委員会が行われます。10時から行われますので、傍聴も可能ですのでぜひお越しください

カテゴリー

月刊アーカイブ

福岡県議会議員
佐々木まこと事務所

〒825-0002 福岡県田川市大字伊田4510-6
→アクセス

TEL 0947-85-9015

[受付] 9:00〜17:00 月〜金(日・祝日休)

FAX 0947-85-9007

[受付] 24時間・365日OK

メールでのお問い合わせ

  • LINE公式アカウント