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入札制度改革は間断なく

2009年07月05日

今日は朝から書類の片づけをしています。

 

毎議会膨大な書類をもらうのですが、どこまで保存しどこまで廃棄するのか悩んでいました。結局友人の議員などに聞いて、極力廃棄することにしました。裏面が使えるものや封筒はとって仕事に使います。

 

しかし先日も知人から「まこちゃんって片付け下手やろ」とずばり言われました。いや、図星です(^^;しかし一生懸命片付けます。

 

話は変わり・・・

 

さて、私がこれまで3回にわたって質問してきた「入札制度改革」。そのことについて6月22日の建設経済委員会で、契約対策室から「新たな入札制度の実施状況について」という事務報告がされました。

 

まず「落札率の動向について」説明があり、その中で過去5年間の落札率の動向が

 

  • 平成16年度  97.70%(179件)
  • 平成17年度  97.72%(132件)
  • 平成18年度  97.66%(158件)
  • 平成19年度  95.02%(126件)
  • 平成20年度  91.88%(142件)

 

と報告され、「新たな入札制度を導入する前までは95%を超えている」と報告した上で「新たな入札制度の試行導入により落札率の低下が見られる」と報告されています。

 

ちなみに95%以上という点について、平成19年9月議会の私の一般質問に対する建設経済部長の答弁は「発注者が適正な設計を行い、適正な業者を選定の上、指名競争入札に付し、受注者が適正な見積もりに基づいた入札を行った結果としてあらわれる数字であることや、昨今のダンピング受注による公共工事の品質低下の懸念といったことを考えれば、落札率による良否の判断は困難であると考えております。 」と述べていますが、今回の報告書の文章から見れば、前述の答弁とはニュアンスが変わってきているな、と感じています。

 

なお新たな入札制度実施後の落札率の状況は

 

  • 条件付一般競争入札  94.96%(6件)
  • 公募型一般競争入札  88.49%(13件)
  • 順番制・希望制併用型指名競争入札  81.80%(21件)

 

となっており、条件付一般競争入札が「94.9%入札」の状況になっているのに対して、金額の少ない入札ほど落札率に差が出ていることが確認されます。

 

では、すでに入札は行われ、工事が完了している部分もあるでしょうから、これまで執行部が答弁してきた「低落札によるダンピング」は発生したのか、検証が可能ですが、その件について執行部は「最低制限価格の動向」で「最低制限価格に近い落札があった場合でも工事の品質確保が担保できることとなった」と述べています(その具体的事例は示していませんが)。

 

ようするに、これまで何度も執行部が一般質問で述べてきた「低落札によるダンピングの危険性」はなかったと示したことになります

 

ということは、これまでずっと行われてきた田川市の公共入札は、明らかに高落札だったという証明にもなります。それでも「適正な競争」「適正な見積もりに基づいた入札」と言えるのでしょうか。

 

そう思えば思うほど、もっと早く入札制度改革を行っていれば、とはがゆい気持ちでいっぱいです。

 

なお最低制限価格については「本市の現状に即した最低制限価格の設定方法や設定範囲について、再度検討していきたい」と言及しています。極めてあいまいな表現ですので、今後に注視したいと思います。

 

しかし入札制度改革の第2段としては「指名登録業者認定の緩和」「地域用件の緩和」だろうと思っています。現在田川市の公共工事を請けるには、例えばAランクの業者だとしても最初はAランクの工事の入札はできないなど、様々な制約があります。もっとだれもが参加しやすい制度にしていくためいも認定緩和はもっと進めるべきです

 

そして「地域要件の緩和」については、はいくら一般競争入札を行ったとしても、ある業種は応札可能業者数が市が示す20社に満たないところもあると思います。田川市内という限定だけをしている限り、全く競争性は発揮されないと断言できます。

 

田川市の入札・契約制度改革の柱の一つに「地場産業の保護・育成に配慮した地域振興対策の確立」があります。しかしこれまで執行部が述べてきたのはもっぱら「保護」ばかりで「育成」はほとんどありません。

 

極端に競争性がない状況下でも市内限定入札を続けることは、一時的には潤うかもしれませんが長期的視野に立てば競争力のない企業だけが残留することにもなりかねず、それが地域振興にはならないのは、誰の目にも明らかです。

 

また入札制度改革については折をみて一般質問をしていきたいと思っています。

 

 

 

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