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清掃センター職員飲酒運転事故問題の顛末

2009年07月06日

今日は

 

田川地区清掃施設組合

田川市川崎町清掃センター及び乙女環境センター運営協議会

 

というとても長い名称の会に出席しました。現在ゴミ処理及びし尿処理を、田川市・川崎町・糸田町・福智町の1市3町で行っておりますが、施設自体は田川市と川崎町でそれぞれ1つ、糸田町と福智町でそれぞれ1つあり、その運営関係の協議を行う場として、運営協議会を設置しています。

 

今回はまず「職員の懲戒処分について」報告がありました。

 

これは以前よりこのブログでも報告していましたが、当該職員を停職6ヶ月にしたという報告が事務局からありました。

 

この件についてはこれまで4自治体の人事担当者などが集まり行った人事諮問委員会で2回にわたり審議がされ、その結果を6月23日に答申、翌24日に組合長(田川市長)が発令をしたというものです。

 

事実関係としてもこれまでブログで書いたとおりですが、この処分を行った理由について特に懲戒免職処分としなかった理由について執行部から5つのことが指摘されました。

 

それは

 

1、人事院の懲戒処分の指針に基づいた

2、他市の事例を参考にした

3、本人の勤務態度および反省度を考慮した

4、施設2課の研修不足

5、人身事故を起こしていない

 

というものです。

 

この件について1件ずつ私の意見と質問を言いました。

 

「1、人事院の懲戒処分の指針に基づいた」について

人事院が平成20年4月1日に改正した指針には、酒気帯び運転をした職員について「免職、停職、減給の中から個々の事情により処分を決定する」という趣旨になっている。

当該事例は、酒気帯び運転を行っただけではなく、警察官の制止を振り切り逃走した挙句、壁にぶつかるという危険極まりない運転をしている。本人も相当期間警察・検察に拘留されている。また呼気1リットルあたり0.25ミリグラムは6月に改正された道路交通法の基準では免許取り消し処分に該当する。それらを勘案しても、免職にしなかったのは妥当な判断だったのか。

 

「2、他市の事例を参考にした」について

事実、「飲酒運転による懲戒免職処分は重すぎる」として懲戒免職者が訴えた事例でも、09年2月16日の宮崎地裁では「(酒気帯び運転は)全体の奉仕者である公務員の信用を失墜させる行為。処分は不当ではない」と原告の請求を棄却している。福岡高裁宮崎支部でも1審判決を支持し、男性の地位確認を却下し、損害賠償などの請求も却下している。他市の事例やそれによる判例は、懲戒免職処分相当となっている。

最高裁判例においても、「その個々の事情を鑑みた処分の決定が必要」とあるが、当該事例は前述の宮崎の事件より明らかに重く、この最高裁判決の趣旨からも妥当だったのか。

 

「3、本人の勤務態度および反省度を考慮した」について

当該事件と本人の勤務態度は関係のないものであり、それによって情状酌量すべきものではないのでは。反省度については具体的にどのような点を考慮したのか。

 

「4、施設2課の研修不足」について

酒気帯び運転に関する研修をしていればこの職員は飲酒運転をしなかったのか?すでに福岡県では市職員の飲酒運転によって3人の幼児が死亡し、本人も懲役20年の判決が出ているなど、大きな社会問題として認識されていたはず。また研修不足であったのなら、施設二課長の訓告だけですむのか?担当部長や組合長などの管理責任はどう取るのか?

 

「5、人身事故を起こしていない」について

たまたま人がいなかったからいいのだが、事実警察官の制止を振り切り逃走した挙句民家の壁に激突していることから考えれば明らかな暴走運転であり、民家の方々が家の外に出ていたら、死亡事故にもなっていかもしれない。人身事故をしていないからOKなんてなぜ言えるのか?

 

と、述べたら担当の荒尾部長は

 

「佐々木議員の意見も貴重な意見として承っておきます」

 

と言う返事しかかえって来ませんでした。

 

あーあ、って感じです。結局そんな認識しかないということなのです。このような自浄能力のない状況下では、新たな問題が発生しかねないのではないかと思います。

 

田川地区清掃施設組合は、額としてはかなりの金額を扱っています。しかし入札にしても予算執行にしても問題点が田川市以上に散見されます。一部事務組合など特別地方公共団体はその点でチェック項目が非常に甘くなる傾向にあり、不正の温床にもなりかねません。しっかりした自浄能力を示すことが今こそ必要なのです。

 

最後に改めて

 

飲酒運転を免許取消相当なぐらい飲んで、警察官の制止も振り切り暴走し、壁に激突してもクビにならないという判例をあなた方はつくったと同じだ。

 

ということを意見として述べました。この問題は今後も突っ込みます。

 

 

 

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