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自治体IT化講演会 「いいものはマネよう!」

2009年07月15日

今日は福岡市で開催された「浦添市が開発した高品質で価格破壊の新基幹システムの秘密を大部分公開するセミナー in 福岡市」に参加するため天神へ。

 

この集会は前佐賀市長の木下敏之さんが組織している「木下敏之経営研究所」が主催しているもので、自治体職員限定での募集だったのですが、「オブザーバーだったらOKですよ」という木下さんのご好意で、参加させていただきました。

 

ちなみに田川市の情報セクションの担当職員も来ていました。全ての自治体にDMを送ったと木下さんが言っていたので、来てくれてたらいいなあ、と思っていたのですが、さすがです(^^)

 

しかしその職員が自分の休みを使って来たのか、出張扱いで来たのか、気になります(^^;というのも、後から改めて書きますが、大野城の研修所だけではなく、この手の研修は福岡県内でもかなり行なわれています。しかし職員が積極的に参加できる状況に役所内がなっていないのではないかなあ、と感じています。例えばそれが有給で来るのか、研修として出張で来るのか、というのもその一つの指標になるな、と思うのです(もちろん一概に言えるものではないですけど)。

 

まず主催者として

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木下さんがご挨拶。まず人口減少について国立社会保障・人口問題研究所の推計値を例に出しながら、現在の自治体のおかれている現状について特に現役層の減少と高齢化の進展による自治体負担が急激に増加することを紹介しました。

 

その後業務改善においてIT化が大いに役に立つことや、IT化にかかる経費がやり方一つで大いに縮減できること、そしてIT化について先進事例を大いに「マネ」すること、最後にそれらについて自治体間の共同化を進めることの必要性を説明しました。

 

特に「マネ」という点について木下さんは講演の中で

 

「民間企業は特許で守られているものまで平気でまねするのだが、役所はタダで教えてくれるのにマネしない」

 

とおっしゃっていたのが印象的でした。自治体単位のセクショナリズムなのか、過度な自己完結型の徹底なのか、原因は分かりませんが、どちらにしてもタダで教えてくれて、しかも得をするものなんて、すぐにパクってやっちゃえばいいんだけど、と素直に思います。

 

その後「電子政府・電子自治体への戦略」として(株)イーコーポレーション代表取締役社長の

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廉宋淳さんが講演。

 

まずBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)の進展の大きな材料としてIT化の必要性を訴えていました。現在の日本におけるIT化は、データの重複や再変換、複雑化による高費用の発生など、様々なロスが発生しています。またベンダー(販売会社)との独占契約や著作権保有による法変更時のカスタマイズ費用の発生などは職員や議会でも大きな問題なるところです。

 

ようは、仕事の効率化のためにIT化をしているのに、そうはなっていないし、お金はかかる。システムを次々に付け足して、最後はわからなくなってしまい(セカンドシステム症候群)、パソコンへのリスクは高まる。その変更にまたお金もかかる。といったものです。

 

廉さんは一貫して「日本の自治体・医療・教育の情報化を進めたい」というコンセプトに基づいています。そのためにも佐賀市や浦添市ででシステムのソースコードの開示に関して取り組んだり、と画期的なことも行なっています。

 

・・・、と明日が早いのですが仕事が終わっていないので(0:23)ここまでにして、明日続きを書きます。

 

終わったあと

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木下さんと写真を撮らせていただきました。

 

ちなみにこの会は「無料」でした。アクロス福岡の会議場を使ったり、講演者の交通費なども考えるとかなりの出費でしょうが、だからこ自治体IT化を本気で進めたいという意気込みを感じます。

 

ただ本当はこのような会は有料でも多くの自治体職員が詰め掛けるといいんだけど、とほんとに思います。事実、数千万円単位で業務改善ができるヒントをいただける講演をたとえ1万円で聞いたとしても充分元をとれます。実際今回の会は、お金を取れば結構な金額をとってもおかしくないものでした(議員単位ではこの半分の内容でも1万7千円もとる研修会があるぐらいですから)。

 

第一、先進地が行なっている失敗や成功をどんどん拾って、失敗はリスク回避への具体的方策への材料に、成功はマネをしたら、先進地以上によいモデルができます。こんなおいしいことはないのです。特に今回の講演会は、私にとってもIT関係費の高さに関する漠然とした疑問が、とてもクリアに見えただけでも大きな収穫でした。

 

また講演でのノウハウだけではなく、講演者との人脈作りもできますし、懇親会や立ち話で他の自治体関係者との横のつながりもつくることができます。そもそもこのような講演会に来る人は熱心な方が多いので、きっと良い人脈ができるはずです。

 

やはり、こういう講演会がもっと認知され、能動的に職員が参加したいと思い、思った職員をこれまた能動的に後押しする自治体であってほしいですね。そのためにも人事研修に対する予算措置および後押しできる制度設計(そんなに難しいことではないはず)を人事部局はぜひ作ってもらいたいと思います。いつも議会では反対ばかりの私ですが(笑)、こんな予算措置ならいつでも応援します(^0^)!

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