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市職員は怒るべきだ!

2011年01月23日

 9月議会での私の一般質問によって端を発した、市職員の休日時間外手当の未払い問題。ついに金額が確定したことが報道されました。以下は引用です。 

 

田川市:職員の休日時間外手当、2年分315万円支給へ /福岡

 田川市が休日出勤時の職員の時間外手当を不支給にしていた問題で、同市は19日、過去2年分延べ826人に計約315万円を支給すると発表した。21日の1月分給与に合わせて支給する。

 市条例によると、土、日曜に出勤した職員には同一週内(日~土曜)に振替休日を取った場合を除き、時給の25~135%を時間外手当として支給するよう定められている。従来、あらかじめ「振替休日を取らない」と手続きした場合を除き、慣習的に支給していなかった。

 市は昨年9月の市議会で問題を指摘され、是正策を検討。労働基準法上の請求時効に基づき過去2年間分の支給を決めた。同年10月以降は適正に運用されているという。

 市は同日、新たに作成した勤務マニュアルを配布。管理職を対象に説明会を実施した。市は「財政難でもあり、できるだけ同一週内に振替休日をとるよう指導したい」としている。【林田雅浩】

 

 21日支給ということは、既に支払いが完了したことになりますね。いずれにせよ本来、法をよりどころとしているはずの行政が、労働者にとって最も重要な賃金を未払いしていたなんて、到底許されるはずがありません。また12月の新聞記事では、市幹部の声として

 

「行財政改革をすすめる観点から人件費を抑制したいという力が働き、いつのまにかこういう運用になってしまったのだろう」

 

と述べたと報道されています。この言葉は行財政改革のためなら違法行為をしてかまわない、と、捉えられかねない極めて不適切かつ問題な発言です。だいたい「払うからいいでしょ」で市職員の皆さんはいいんかね、と思うのです。

 

 また時効分の給与は支払われなかったことは、市職員に対して大きな損失を与えたことになります。そしてこのことに対して市長は何ら責任を取ろうとしないのも問題です。

 

 また過去2年分しか支払われなかったことも問題です。給与債権の時効は労働基準法115条で2年(退職手当では5年)と定められています。ただ今回の場合は人事課が休日勤務手当が生じる代休を把握しながら、その支払いを行わなかったのですから、これは民法724条に該当する不法行為とも言えます(具体的判例としては、杉本商事事件・広島高裁平成19年9月4日など)。その点で3年間にわたり支払う義務も生じる可能性も高いと言えます。

 

 また単に「時効」と言っても、時効期間が経過したら、ただちに賃金債権(今回の休日時間外手当)が消滅して、田川市が支払い義務がなくなるわけではありません。「時効しましたよ」と市側が主張しなければ、時効の効果は生じません。これは民法145条に記載しています。

 

 よって田川市側が時効を主張しなければよりさかのぼって休日時間外手当の未払い分を支払う必要あることになります。今回の場合、時効分は支払っていません。なぜ田川市は時効を主張したのかについても十分な説明責任が生じると思います。

 

 そして時効主張に関しては単に「時効ですから」では済まされないと考えます。なぜなら法律を執行し、法令遵守を最も大きなよりどころにしている行政が単に「時効ですから支払いませんでした」では、法令遵守もなにもあったもんじゃないと思うからです。

 

 公務員も労働者ですから、働いた分はルールにのっとって支払うのは当然です。しかし重ねて言いますが、今回の問題は労働基準法で最も重要な賃金全額支払いの原則などにも違反をする極めて重大な法律違反行為です。このような法令違反の行政運営はまだまだあるかもしれません。コンプライアンスに対する体制を強化すること、特に法務担当の充実は、喫緊の課題です。

 

 公務員給与が高いと言われており、その事は今後必ず議論になります。ただ、その前にこういった未払いやサービス残業が横行している現状に対して、しっかり是正することがまず基本ではないでしょうか。給与の高い低いは支払うものを支払ってから、だと強く思うのです。是非この点はもっと声を上げるべきですし、特に今回の件については、市職員はもっと怒っていいはずです。私もこの問題はこれからも追求していきたいと思っています。

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